トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第3章 学校生活・勉強のタブー(48)
教育クリエイター 秋田洋和論集
数学が得意なら、理系を選択すればいいと思っている
子どもにとっても親にとっても、小学校の六年間に比べて中学校の三年間はあっという間に過ぎ去っていくものです。高校の三年間はさらに時間が早く流れ、やっと受験が終わったと思ったら、すぐに大学受験のことを意識しなければならなくなります。
その他原因の一つが、高校一年生で考えなければならない「文理選択」です。多くの高校では一年生の秋頃から調査を開始します。次年度の時間割作成の都合がありますから、授業を選択する人数やクラス編成を早く確定しなければならないのです。
そのため子どもは、
「やっと高校に入ったのに、もう大学受験か・・・」
と気が重くなってしまいます。
現実は厳しいものです。高校に入ってわずか半年の高校一年生には、自分の将来や適性をじっくり考える機会も材料もほとんど与えられていません。
その結果彼らは、
理系の数学についていけるか否か、数学が得意か苦手か
という基準で、安易に選択をしてしまうようです。
しかし本来なら文理選択は、将来勉強したい学問、就きたい職業を見越して行なうものです。もし将来の展望をまだ抱けないようなら、お母さんが手助けしてやるしかありません。偏差値や名前だけで高校を選ぶのではなく、できれば親子でパンフレットに目を通し、
高二・高三の自分の姿、そしてどの学部(大学ではない)を目指すのか
までイメージを膨らませておきましょう。途中で夢や目標が変わることは珍しいことではありません。大切なことは、
自分が将来何をやりたいのか、そのためにどのような進路をとるのか
を本人が理解し、それを優先した勉強に日々取り組むことなのです。
たとえ数学が苦手でも、なりたい仕事のために理系の分野に進まなければならないとわかったら、子どもは必死で勉強に取り組むようになるでしょう。入学後のスタートダッシュのためにも、受験中の気分転換として、こうした話をしてあげてください。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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