社会
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菅内閣の発足から今月で1ヶ月。国会議事堂に敷きつめられた赤い絨毯にも、新任閣僚の重みが染み込み始めた頃だろう。菅さんの発言の中に「やるべきことをスピード感を持って、ちゅうちょなく実行に移す」とあったが「スピードと実行」は度々強調されている。
昔からスピード感のある父は、よくふるさと及びまち作りについて熱心に語っていたものだ。時に室生犀星の詞の一節を用いつつ「ふるさとは“遠くにありて思うもの”ではなく、”近くにありて作るもの”。明日のまちを今日作ろう」そういった内容もあった。そしてそれらを語るだけではなく、次々と実行に移してゆく姿は若武者のようであった。そんな父は現在、新たな若武者の支援に回っている。
先日、ふるさとの高麗川沿いに立ってきた。大型で強い台風19号の襲来から一年経っている。河川の氾濫以降、常に明日に向かって守られてきた高麗川は静謐を湛えていた。目を閉じると、この川特有の優しいせせらぎが骨の髄まで染み渡ってくる。しかし、ゆっくり目を開いてみると、この地の明らかな変化にも気づけた。変化があったのは、高麗川沿いの赤い絨毯で知られる巾着田の曼珠沙華の花の数だった。
毎年開催されてきた曼珠沙華まつりも、今年は新型コロナウイルス感染症収束の目処が立たないために禁止されていた。人の密集を防ぐべく、予め500万本もの蕾を刈り取るというほどの徹底ぶりである。それでも、既にシーズンオフにもかかわらず、曼珠沙華の群生によるあの赤い絨毯の名残を求め訪れる人もいるという。
秋口の台風は大型になりやすく、今月もまだまだ油断は禁物だ。コロナ禍ともなれば荷が重いことは当然だが、曼珠沙華の赤い絨毯の復活も、国会議事堂の赤い絨毯を踏み行く新閣僚の姿勢に懸かっている。大難は小難に、小難も無難へと向かうよう、一歩ずつスピードを持って乱世を乗り切ろう。
葉桜こい
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