トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第3章 学校生活・勉強のタブー(51)
教育クリエイター 秋田洋和論集
とりあえずなんでもいいので受験対策をさせなければ、と考えている
子どもが中学二年生の後半くらいになると、そろそろ高校受験のことを考え始める時期です。しかし受験の話をしてみても、子どもは部活動に全力投球で興味をもたず、だんなさんは無関心・・・。そんなときにお母さんは、
「じゃあ塾にでも入れて勉強させようかしら」
「通信教材でも始めさせようかな」
などと考えるようです。
新聞に折り込まれるチラシやホームページで塾や通信教材などの情報をよく目にしますが、その差はわかりにくいものです。しかしよく見ると、金額・時間帯・指導教科・受験情報・・・と、その中身には少しずつ違いがあります。決して安くない金額がかかるわけですし、家庭の方針に合わない可能性もありますから、
「どこも同じみたいだから、とりあえず近所の塾に入れさせよう」
といった安易な選択は避けたいものです。
塾や通信教材には、それぞれ強みがあります。それが家庭のニーズに合致するのかどうか、しっかりと見極めるのがコツです。「近所の人の口コミ」で選ぶケースが増えていますが、求めるものは家庭によって違うので、あまり参考にはできません。
ひと口に受験対策といっても、たとえば「集団塾」と「個別指導塾」では中身が大きく異なります。個別指導塾は学習内容も時間帯も自分のペースにあわせることができるのが魅力ですが、競争相手がいない分だけのんびりしてしまいがちです。
本人の成績や性格も考慮しなければなりません。「仲間と競い合って成績を上げる」タイプなら塾で奮起するでしょうし、「一人でもくもくと課題をこなす」タイプなら通信教材のほうが向いているでしょう。そもそもすでに一定レベルの成績をとっているのなら、自宅での勉強を続けたほうがかえって効果的な場合も大いにあります。
体験授業を実施している塾や、資料請求ができる教材も多くあります。親子が「何を求めているか」をはっきりさせ、できる限りいろいろな情報を集め、自分たちのニーズにもっとも適した受験対策法を探してみてください。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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