トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第4章 高校入試のタブー(54)
教育クリエイター 秋田洋和論集
受験生は一日〇時間勉強する必要がある、と思い込んでいる
今では死語となりつつある、「四当五落」という言葉があります。大学受験において、「睡眠時間が四時間なら受かるが、五時間だと落ちる(だからそのくらい勉強しなさい)」という意味で使われています。
この時代の名残なのか、高校では「一日の学習時間の目安」について説明する先生がよくいらっしゃいます。我々親も、ついこうした言い方をしてしまうことがあるのですが、はたして「勉強時間のノルマ」は存在するのでしょうか。
親の立場から見ると、どうしても点数や時間といった「量」を基準として、子どもの学習状況を判断してしまいがちです。親にこの傾向が強いと子どもは、
「点数を取っていればいいんでしょ」
「一定の時間、机に向かっていればいいんだ」
という義務感で勉強を進め、「やらされている感覚」「ノルマをこなせばOKという考え方」に陥ります。高校受験を経て燃え尽きてしまう、「伸びきったゴム」の子はまさにこのタイプです。受験終了とともに疲れきってしまうのでしょう。高校入学後にこの状況があと三年続けば、「もうやってられない」となることは容易に想像できるものです。
ですから、高校に入学する前のこの時期に、学習習慣を見直してみましょう。
「受験生は一日五時間勉強して当たり前なのよ」などと発破をかけていませんか。時間や点数といった「量」だけでなく、勉強に取り組む姿勢や目標といった「質」まで、親はチェックを入れたいところです。
「次のテストの目標を教えて」
「自分が面白いと思える教科は何?」
といったやりとりを続けると、質のチェックができます。
自分自身で前向きに調べる学習の大切さは、「点数を取るための勉強」を求められる受験期にはなかなか気づけないものです。大人には当たり前に思えても、子どもにとっては「言われないと気がつかない」、見落としてしまいがちな点。密度の濃い勉強ができるように導いてやりましょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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