トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第4章 高校入試のタブー(55)
教育クリエイター 秋田洋和論集
受験は大変だから、できる限り楽に・早く決めてしまいたいと思う
高校受験の主役はもちろん子ども本人ですが、その勉強ぶりを見て、
(子どもが)いろいろと大変なので、進学先は楽に早く決めてしまいたい
とおっしゃる親御さんが結構いらっしゃいます。あるいは大きな負担がかかっている親の本音かもしれません。
どちらにしても、高校受験は子どもにとって初めての「自分自身で進路を選ぶ」作業です。その過程が「楽に・早く」で大丈夫なのでしょうか。
高校受験で得られるものは、知識や得点だけではありません。合格までに努力した経験、結果を出すために工夫した思考・行動、あるいは味わった挫折など、
経験したものすべてが、今後の将来に影響を及ぼす
ことを忘れるわけにはいきません。
乗り越える壁すらなく勝ち取った自分の進路に、皆さんは価値を見出すことができますか?その過程に喜びや悲しみが盛り込まれているからこそ、そこで得たものに価値を感じるのです。
高校受験は「受かったら勝ち!」の世界ではなく、自分の人生の入り口を開く程度のものでしかありません。その後の人生には、もっと厳しいことが待ち構えているはずです。そんなとき、受験という「自分で壁を乗り越えた経験」が、彼ら自身を支えてくれるのです。
その壁を取り除いてしまうという行為は、彼らの人生によい影響を与えるとは思えません。
もちろん受験校選びには、経済的事情などの枷がかかるものです。その枷のなかで、
「この高校にどうしても行きたい!頑張るから通わせて!」
という言葉を子どもから引き出すのが、親の仕事です。
「早く・楽に決めてしまいましょう」では誰も努力をしません。
「どうしてもここに行きたい」という気持ちが子どもを本気にさせるのです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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