トップページ ≫ 社会 ≫ 企業と官庁、馴れ合いではなく切磋琢磨の関係を
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
何も変わってないよね、令和の時代にぞろぞろ出てきた今回の接待話、そのような印象を持たれた人が多かったのではないか。放送や通信分野の企業に対して強大な許認可権限を持つ役所と懇ろな関係を気づいておきたいだろう企業の動きは本能的な反応として今も昔もあまり変わらないだろう。特に国の短・中期の方針など業界の環境そのもののに呼応する重要情報を他社に先駆けて入手したいのも同様な反応といえよう。しかしである。この手の価値観自体がもはや用済みになりつつあると感じるのは私だけだろうか。抜きん出た成功を収めている企業の中にこうした立ち回りのうまさがその決定打となった事例などあるだろうか。少なくとも消費者との距離が近い小売業などでは皆無といっていいだろう。スーパーで多くの人が手に取る人気商品を国が直接決める事など出来ようはずもないのだから。
川上に上り製造業を見渡しても自動車や家電など競争原理が活発に機能している分野では、官庁との関係性など、まあ可もなく不可もなく程度に維持できていれば問題のない話だろう。国を大きく超えるグローバル市場において世界の第一級プレーヤーとして活躍している、例えばトヨタ自動車などの企業にとって国に対するロビー活動の優先順位など繰り返すがさほどのものではない。消費者のダイレクト、かつ継続的な支持を得る事だけが企業の命運を左右するのだから。
7年後の2028年には日本のGDPランキングが世界第四位になるとの予測も英シンクタンクより発表されている。(インドが第三位に)日本の相対的存在感低下は歴史の必然としてこれまた避けがたい事実である。そんな時代のもとでも、企業と官庁の関係に普遍的に求められるものがある。特に官庁には企業のグローバル市場における活動の後方支援、黒子としての役割に徹してもらいたい。官庁人としての矜持はこの一点にかかっているといって過言ではない。優秀なバイプレーヤーなくして主役の成功無しの気概を以て。
より難しいかじ取りが求められるWITHコロナ、AFTERコロナの時代。民も官もない、オールジャパン体制の確立が求められている。
小松隆
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR