文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
昔 昔 ある母子家庭ののお話です
親族での祝いの事があり
母はお土産に折詰めをもって帰って来た
「美味しいね」「美味しいね」
ランプの火影に四人の子供が集い
一人前の折詰めを分け合い幸せそうだった
私の母はそれを見て幸せだった
一日嫌なことが続いた帰り道
啄木は花を買ってきて妻に渡した
「何かいい事あったの」
「今日は 何もいい事が無かったからだよ」
啄木は妻の笑顔を見た
啄木はその日初めて笑った
貴人の集う宴では山海の珍味が並ぶ
貴人の女人の注ぐ酒を飲み高価な料理をつまむ
食べきれない料理があるがそれを持ち帰る者はいない
「これ持ち帰ったら子供や妻が喜ぶだろうな」
呟きがもれ同僚の蔑を受けた者がいた
山上憶良という奈良時代の下級官僚である
今世紀「鰻の蒲焼き」が出ると周囲の眼を気にせず
「これ包んで」と持ち帰る男がいた
恥かしながらそれ私です
山上村人
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