トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第4章 高校入試のタブー(64)
教育クリエイター 秋田洋和論集
もう大人だから、受験に関しては子ども一人で決めればいいと思う
高校受験では勉強する本人はもちろんのこと、サポートする家庭にもこまごまとした負担がかかるものです。とくに受験校選びでは、学校情報の収集から願書の入手まで、お母さんの出番が多いものです。
けれども中学生の親御さんには共働きのかたも多く、なかなか子どもの受験サポートに時間が割けないのも事実のようです。
だからでしょうか。「もう大人なんだから」と前置きしたうえで、
「受験に関することはすべて自分で決めなさい」
と、子ども本人にすべてを任せてしまうケースも少なくありません。
しかし、子どもたちはこの言葉を聞いて、ほとんど怒っているのです。
「今までは何でも口出ししてきたくせに、いきなり突き放すなんて!」
というのが彼らの言い分です。「自分の進路なんだから自分で決めなさい」という考え方は正しいと思うのですが、それまでに「自分で考える」「自分で決める」機会を与えて彼らが出した結論を尊重する姿勢を示していなければ、子どもの目には「ただの無責任」に映ってしまいます。
お母さん同様子どもも忙しいのですから、ある日突然「自分で情報を集めて自分で受験校を決めなさい」と言われても、とまどうのが当たり前です。
我々大人はほぼ一度は受験を経験しているので全体像が見えていますが、子どもには見えていない情報(通学時間の長さや卒業生の進路の実績、部活動のハードさなど)があって当然です。
子どもたちが求めているのは、自分が抱く不安を解消できる安心感です。
何でも自分でやりたいけれど、もしかすると失敗するかもしれない。失敗が許されない重大な決断だけに、何かあったときには助けてほしい。だから遠くからでいいから見守っていてほしい。
この気持ちだけは、どんなにしっかりしているように見える子どもでも必ず抱えていると思っておきましょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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