トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第4章 高校入試のタブー(70)
教育クリエイター 秋田洋和論集
試し受験?練習?そんなものは必要ないと思っている
高校受験では、何校もの選択肢がある首都圏などを除けば、
公立と私立を一校ずつ、または私立は受験せず公立一校だけ
という受け方をするのがほとんどのようです。子どもの志望校が公立であるとした場合、私立高校を併願受験する必要はあるのでしょうか。
これまで多くの中学生に接してきた経験をお話しすると、
成績にかかわらず、どんな生徒でも本命の入試では緊張する
ものです。どれだけ勉強を重ね、成績が安定していたとしても、「自分が落ちるはずがない」と考えて試験会場に向かうことができる中学生はほとんどいません。
「本当に大丈夫だろうか、何かやらかしてしまわないだろうか」
と、心配しながら受験会場に向かうものなのです。メンタル面での不安が中学生に及ぼす影響は大人が考える以上に大きく、些細な動揺や予想外の事態(体調不良など)で頭が真っ白になってしまうことは、どんな子どもにもあり得ることなのです。
ですから、できる限り「試し受験」はさせておきましょう。
・合格しても入学することはないから
・自分が合格することで、他の誰かが不合格になるから
といった理由があるから試し受験は無意味だ、などとも言われますが、私立高校の合格者数には最初から「入学辞退者」が想定されていますし、同点の生徒は皆合格ですから、他の人に影響を及ぼすことはないので安心してください。
実力を出せれば高い確率で合格できる、という併願校を受験し、起きる時間から食事の内容、移動時間、持ち物など、チェックしながら会場に向かいましょう。それと同じことを、本命の志望校の受験時にも行えばよいのです。そうすれば子どもは安心して勉強だけに集中することができます。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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