トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第5章 将来のタブー(73)
教育クリエイター 秋田洋和論集
まだ子どもだから、まず目の前のことをこなせばいいと思う
突然ですが、皆さんのお子さんは、枯れかかっていませんか?
忙しい毎日を送り、将来のことに目を向ける余裕のない「近視眼的生活」を送っていたとしても、元気に過ごしているなら大丈夫です。
私が心配するのは、「何事に対しても無気力」な状態になってしまうことです。
とくに趣味がなく、興味・関心を抱くものはゲームだけ。
将来やってみたい職業もない。
目指している高校や大学があるわけでもない。
毎日を、ただ時間割通りに過ごしているだけのこんな中学生は、皆さんの想像よりもはるかに多いと思ってください。
こうした子どもに最も言ってはいけないのが、
「まずは目の前のことをしっかりやりなさい」
というアドバイスです。「目の前のことを」という言葉は、近視眼的になっている子をさらに追いつめてしまいます。「やりなさい」という指示では、もはやこの子たちの感情は動きません。彼らに必要なのは、なぜそれをやらなければならないのかという動機づけであり、その動機を理解するには、目の前のことだけでなく、三年後・五年後・十年後・・・と、計画的に自分の姿を予想することが必要なのです。
高校生はもちろん、中学生であっても「子ども扱いしてはいけない瞬間」が必ずあります。子どもを大人として扱い、可能性を信じて後押しする姿勢を示し続けてください。そうして初めて、このタイプの子どもは変わるきっかけを得るのです。
まだ幼い面が見られていろいろと口を出したくなる気持ちはわかりますが、もしも子どもにこんな傾向が見られるのであれば、「目の前のこと」ではなく「将来のこと」を想像させましょう。
将来なりたい自分の姿が明確になっていればこそ、人は毎日頑張れるものです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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