トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第5章 将来のタブー(74)
教育クリエイター 秋田洋和論集
今の若い子たちは大変ね、と哀れんでいる
我々親世代が世のなかに出た頃に比べると、今の若い人たちに求められる資質は高度で複雑になっている気がします。しかも時代は先行き不透明。
つい同情心と、「今の時代に生まれなくてよかった」という安堵感から、
「今の子たちは本当に大変ね」
などと口にしてしまいがちです。
しかし、言われた側のやる気やモチベーションの低下を考えると、決して効果的なひと言とは思えません。
世のなかの仕組みやルールが急激に変わりつつある昨今、我々の時代には当たり前だった考え方や習慣は、その多くがいつしか古いものとして隅に追いやられています。
そんな流れに反発して、自分の古い感覚を振りかざしてしまうことが親にはあるものです。結果的には子どもの行動や考えに制限をかけてしまうのですが、それに我々はなかなか気づきません。
「昔はよかった、今は大変だ」
という言葉は、子どもに何のプラスも与えないどころか、「うわぁ、今は大変なのか」とモチベーションを下げてしまいます。
どうせ口にするのであれば、今どうしたらよいかアドバイスをして、「大変かもしれないけど頑張ろう」というポジティブなメッセージを与えたいものです。
「今、コツコツ続けていることは、将来きっと役に立つよ」
「今日うまくいかなかったことをしっかり反省して、明日に活かそう」
など、「今日の頑張りが未来につながっている」ことを示してください。
子どもの可能性は、大人が投げかける言葉一つで変わるものです。たとえ無意識であっても、悪気がなかったとしても、ネガティブな言葉を投げかけ続ければ、子どものやる気は枯渇してしまいます。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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