社会
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瀬戸内寂聴さんが逝ってしまった。99歳。大往生。しかし、あのおしゃべりが聴けなくなるかと思うと寂しい。
瀬戸内さんは瀬戸内晴美として作家デビュー。当時は女性が性をテーマにするとは何事ぞという風潮もあり、文壇では子宮作家とよばれており、誹謗中傷の的でもあった。しかし瀬戸内さんはめげずに生き、書き、恋愛をしていった。筆をゆるめることなく闘っていったが、突如51歳で出家され瀬戸内寂聴さんになった。瀬戸内さんの出家後の48年はさらに作家活動だけではなく、青空説法をはじめ、発信力の幅を広げていった。紫式部をもじったパープルのペンネームで電子書籍にも執筆。本当に精力的だった。源氏物語現代語訳、瀬戸内源氏は人気を博した。反戦・非戦の訴えや、悩みを持つ女性、死を考える子どもたちへの言葉には魂がこもり、深い人間性を感じた。
出家の舞台となった中尊寺や京都の寂庵に、寂聴さんの息遣いを感じたいと思い足をのばしたことがあった。あの寂庵に寂聴さんがいないことが心の底から悲しい。
作家の林真理子氏は女性作家の精神的支柱と読売新聞で評していた。寂聴さんの精神論は身近なわかりやすい言葉で寄り添ってくれた。寂聴さんはたくさんの書籍を遺された。これからもすべての人の精神的支柱として本の中から語りかけてくれる寂聴さんに合掌。
大曾根惠
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