社会
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テレビのCMの中には違和感を覚えるものが少なくないが、最近特に目立ったのは話題の人が登場する次の2つだ。
昨年8月から11月にかけて行われた愛知県の大村秀章知事のリコール活動では、集まった署名の8割以上に不正の疑いがあった。疑惑発覚後も、活動を主導した美容外科医の高須克弥院長自らが出演する高須クリニックのCMが流されていた。院長自身は「不正を知らなかった」と言っていたが、最近になって院長の女性秘書と社員が関与していたことが判明した。まさに「それ見たことか」の事態と言えよう。
そして今、毎日流されているのが大相撲の元横綱、貴乃花が出演のCM。「ふるなび」のイメージキャラクターとして、子豚を抱いてCMソングまで歌っている。「ふるなび」は広告配信ネットワーク大手のアイモバイルが運営するふるさと納税事業だ。貴乃花の「地方創生に積極的に取り組みたい」意向と同社の「生まれ育ったふるさとや、自分の意思で応援したい自治体に寄付することで地方活性化を支援」との事業理念が合致してCM出演になったという。
日本相撲協会の理事だった貴乃花親方が協会と対立し、2018年10月の理事会で退職が決まり、部屋の力士たちは千賀ノ浦部屋(現・常盤山部屋)に移籍となった。貴乃花に憧れて入門した彼らの心の動揺は大きかったようで、次々に不祥事を引き起こす。
一連の貴乃花騒動の発端は2017年11月場所前の横綱日馬富士による暴力事件だったが、被害者の貴ノ岩は貴乃花部屋の関取第1号だっただけに親方が彼をかばう気持ちは強かったようだ。ところが、その貴ノ岩が2018年12月に付け人に暴力を奮ったために引退に追い込まれ、さらに十両の貴ノ富士は2度にわたる付け人への暴力で2020年に引退。貴ノ富士の双子の弟で兄弟関取だった貴源治は、今年7月に大麻使用で協会から懲戒解雇処分を受けた。
大関になった貴景勝のような例外はあるものの、かつての弟子たちが心ならずも角界を去って行った事実を思えば、甲高い声で歌う元親方のCMは素直に受け入れられない。
山田 洋
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