トップページ ≫ 社会 ≫ 大宮駅西口の変遷――since1969
社会
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先日、自転車で国道17号を通って大宮に行ったら、桜木町の武蔵野銀行本店のビルが建て替えられていたのを知った。前の8階建てのビルは1969(昭和44)年夏に落成し、この辺りでは大宮商工会館(1961年落成)とともに数少ない大型ビルだった。旧・武蔵野銀行ビルの竣工直前に私は建材メーカーからの依頼で、納入された同社製品の写真撮影のため、カメラマンと共にビル内に入ったことがある。それから50年余、見覚えのあったビルはすっかり姿を変えてしまい、感慨深かったが、この間の大宮駅西口の変貌はとにかくすごかった。
1960年代に大宮駅西口土地区画整理事業というのが発表されていたものの、加速化したのは1982年に東北新幹線と上越新幹線が開通し、1987年に駅に近接して大宮情報文化センター・JACK大宮が、翌年に大宮商工会館跡地に大宮ソニックシティがそれぞれオープンしたころから。1990年には一連の土地区画整理事業が完了し、その後は民間の事業者によるビル建設が続いた。前述の武蔵野銀行の新ビルは13階で延床面積は3倍になったが、周囲にも同じくらいの高さのビルが林立し、あまり目立たなくなった。
2月6日付けの当欄記事で紹介したように大宮駅東口の再開発がやっと緒についたのとは対象的だ。西口には再開発がしやすい要因があったようだ。旧・武蔵野銀行ビル開業当時の写真を見れば分かるように、ここは低層の住宅が軒をつらね、格別にぎやかな繁華街や盛り場もない地味な町だった。住人たちは地価が上がれば土地や家を手放すことに抵抗が少なかったのではないか。
かくして、今の大宮駅西口には個人住宅はほとんどなくなり、ビル街と化した。地価も東口に引けをとらなくなった。空き地が少し残っているが、整地されていて、いずれビルが建つのだろう。
山田洋
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