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コラム …埼玉の余話
運輸大臣の荒舩清十郎。当時はほとんど無名の深谷市に急行をとめてしまった。いくら自分の選挙区とはいえ、大胆すぎた。総理大臣は早速この奇想天外な大臣を首にした。「やはり野におけレンゲ草」荒舩の親分だった川島正次郎は名句をひねった。
それはそれ。真相は、荒船はこの深谷市に住宅団地、工業団地を誘致して県北のユートピアを創る構想をもち、そのための根回しも終えていたのだ。天下の大物政治家は政治でも千両役者だった。
深谷が生んだ偉人、渋沢栄一翁はニッコリ笑っていたにちがいない。
今、深谷は40代50代の青壮年達が団結をして新しいまちづくりに情熱を燃やしている。泉下の政治家荒舩清十郎の100万ドルの高笑いが聴えてくるようだ。
鹿島修太
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