社会
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日銀の黒田総裁が6/6の講演で、今後も揺るぎない姿勢で金融緩和を継続していくとの決意を改めて示した。2013年の就任以来早や10年、任期は来年2023年の春までのあと1年となる。在任中の方針転換はないだろう。緩やかな進行であればとの注釈は付いたが、円安は全体として日本にとってメリットが大きいとの発言もあった。
しかし、足元では食料品など既に10,000品目以上の値上げが始まっている。急激に進む円安が、エネルギー資源や食料品など多くを輸入に頼らざるを得ない我が国にとって、じわじわと生活に影響を及ぼし始めている。
確かに3月期の上場企業決算は好調だった。過去最高益を記録した企業も数多くあった。しかし今回の総裁発言はこの視点に寄りすぎた発言ではなかっただろうか。最早、大企業ですら海外に多くの生産拠点を持ち、現地調達する原材料の仕入れなどを考えた時、弱い自国通貨が無条件にメリットとなるのかは疑問が残る。ましてや国内で商売をしている多くの中小企業にとっては、猶更重しとなる事は想像に難くない。
日本の地政学的状況など様々考慮すると、中長期には強い自国通貨を志向する流れが是となるのではないか。既に欧米がインフレ抑制を目的に金融引き締めにフェイズを移行した中、来春以降となろうが、次期総裁の元では、政策転換が真剣に議論されるべきと考える。
小松隆
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