トップページ ≫ 社会 ≫ 2023年も続く食品値上げ 家計への負担重く
社会
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帝国データバンクは先日12月21日に食品主要105社価格改定動向調査(2022年動向・23年見通し)を発表した。【※以下出典:帝国データバンクホームページ】
<2022〜23年の値上げ動向>
食材価格・原油・物流費の高騰、円安による輸入コストの増加で、飲食料品メーカー各社の値上げが加速。
上場する主要飲食料品メーカー105社における、2022年の価格改定品目数は、最終的に2万822品目、値上げ率平均14%。10月が最も多く、6699品目の飲食料品が値上げ。
■年間で家計負担が6万8760円増加
一連の食品値上げによる家計負担も大きく、2022年9月時点で、食品値上げに伴う標準的な1世帯あたりの家計負担額は、1カ月あたり平均5730円、年間で6万8760円増加。年間の消費支出額(平均約333万円)のうち約2%が、食品値上げによって圧迫されている。
■23年1〜4月で7152品目値上げ
また、2023年の値上げ動向は、2023年1月から4月まで値上げが決定している品目数は7152品目。値上げ率平均は18%、2022年通年に比べても4ポイント増加。
2023年の値上げは、当初は輸入食品・飲料が中心だったものの、1年間で3度目の値上げとなった冷凍食品を中心に、再度・再々度の値上げとなったケースが目立つ。2023年の値上げで最も多い食品分野は加工食品の3798品目。次いで、酒類・飲料の1442品目で、輸入ウイスキー、ワイン、焼酎など主に酒類の値上げが2月以降本格化。中でも輸入洋酒は原油価格の高騰などで輸送コストが上昇しているほか、円安にともなう輸入コストの上乗せも重なったとみている。しょう油、ドレッシング、ソース、ケチャップなど調味料は1343品目値上げ。し好性の強い菓子(480品目)は再値上げとなる品目が多かった一方、本体価格の引き上げではなく内容量減による価格維持=「実質値上げ」の傾向がやや目立つ。
(引用終わり)
22年家計への負担5730円/月の増加は決して少なくない数字だ。特に相対的に食品、エネルギーへの支出が多くならざるを得ない非正規雇用労働者、年金生活者にとっての影響度合いはそれ以上だ。
また23年前半についても予定されている値上げの品目数は多く改定率も上昇する。この主要因としては、22年値上げは10月スタートがピークだったが、各企業がそれを決定、発表したのは6~7月のタイミング、それ以降円安傾向が一層顕著となった事が挙げられよう。現時点では一服してきてはいるが。
世界中至る所で様々な地政学的要因の問題が顕在化する中、物価の安定に必要不可欠な安全な自由貿易体制の存立基盤が揺るがされており、またその不安定要因が早期に解消される見込みは全く立っていない。
あたかも海図なき航行を求められているような厳しい状況が続くが、浮足立つことなく、日々の事にあたる冷静さを持ち合わせたいものと願っている。
小松隆
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