文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
小枝を祈って花瓶にさす
一ケの蕾み 一輪の花
感嘆して一本の梅の木を見上げました
おおっ その花や蕾は数え切れません
壁に一枚の表彰状が飾ってある家があります
十枚二十枚壁一面並んでいる応接間があります
アンタはエライ アンタはエライ…
みなそう書いてありますがこの花の数には適いません
この世に生まれ人並みであることだけで幸せなのに
表彰状は人並み以上であると誰かに認められた証しです
人並み以上であることの幸せ 〈そんなことあったかなア〉
それが認められる幸せ〈春の叙勲・秋の叙勲等〉
毎年のことですが一本の梅の木の開花には張り紙もメールもありません
観光地の梅も 小学校の梅も 庭先の梅も
千二百年前流刑を前にして冬の梅の木に語りかけたのは菅原道真でした
「私が居ない留守の家の梅よ 東風が吹いたら
春だからね 今まで通り咲くんだよ」
=白梅に 明るく夜ばかりとなりにけり=
これは二百三十年前晩年の蕪村が見た梅です
何時の間にか今年も梅が咲いています
梅の花は何処かで見たので懐かしいのです
何時の時代だかは思い出せません
山上村人
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