トップページ ≫ 社会 ≫ 新NISAは投資非課税天国になるか?
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
株式や投資信託などの売買差益や配当金・分配金が非課税になるNISA(少額投資非課税制度)が、投資家にとって現行のものよりずっと有利な制度の新NISAとして来年1月にスタートする。今のNISAでも売買益や配当金などにかかる約20%の税金が免除されるのだが、使い勝手が悪いので見送っていた人は多いはずで、新制度ではその辺が大きく改められた。
これまでは投資信託が対象の積み立て型の「つみたてNISA」か、個別の株式にも投資できる「一般NISA」のどちらかを選択し、年間投資枠が前者40万(18歳以上の1人につき 以下同)、後者120万、非課税保有限度額が前者800万、後者600万だった。新NISAではそれぞれ「つみたて投資枠」と「成長投資枠」と呼称が変わり、両者の併用も可能となり、年間投資枠が前者120万、後者240万、非課税保有限度が計1800万(成長投資枠は1200万まで)となった。非課税保有期間も限定されていたのが無期限となった。口座に保有している株式や投資信託を売却すると、翌年にはその分の非課税枠が復活する。
歳入不足に悩む財務省が非課税保有枠の拡大を認めたのは意外だが、岸田首相の持論の「投資拡大」に押し切られたか。新NISAでは、かなりの金額の非課税投資が可能となるので、人気化が予想される。上場会社の中には、株主優待を廃止して、株主還元は配当中心にすると発表したところもあるが、これも新NISAを配慮した対応だろう。
株式市場では新NISAで買われそうな高配当銘柄などの株価が上昇を始めている。先回り買いと言われるもので、新NISA開始時にはそれらの株価が天井を打つ可能性さえある。新NISAでも短期売買よりも長期投資が基本で、群集心理に惑わされない冷静な投資眼が必要だ。それが無理なら、プロが運用する投資信託にするしかない。
山田洋
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR