文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
今まであったものが急に無くなると
驚愕し 泣き喚くこともある
だが日々少しずつ無くなるものは
無くなった事すら気つかない
何時から子供から大人になったのか
何時から老人になったのか
忘れられた昔の祭りがあります
二月十日の初午は春の到来を告げる祭りでした
今は記憶の中だけから聞こえる太鼓
さなぶり(早苗饗)は田の神を送る宴で
田植えに携わった人達の慰労会でした
井戸神様 年神様 お稲荷様
土着の日本の神は日々の生活に溶け込んだ方でしたが
ワイド番組で時の科学者や芸能人に揶揄され
日常世界から苔生した祠に帰ってしまいました
「隠れんぼするもの寄っといで♪」
隠れんぼや鬼ごっこの鬼役は大変です
鬼の面を被った優しい鬼は子供の世界にだけいる
大人になった鬼はみな人のお面を被っているが
目の前の人が見えなくなる
いつまでも自分を探しにくる鬼を待っている人がいる
何か見たけど何も思い出せない夢がある
やがて自分も忘れてしまう
「みんなが帰った後からは まあるい大きなお月さま♭」
山上村人
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