トップページ ≫ 社会 ≫ パレスチナの戦いに加わった日本人たち②
社会
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その中の1人、2000年11月に大阪で逮捕された女性は日本赤軍の最高指導者と言われ、オランダのハーグのフランス大使館占拠事件(1974年9月)を計画・指導したとして懲役20年の刑に処せられた。2022年5月に刑期が満了したその人、重信房子さんは今、服役中に患ったガンと戦っている。
赤軍と言うと、京浜安保共闘と合流した連合赤軍による山岳アジトでの集団リンチ事件の記憶が強烈だが、こちらを指揮した森恒夫とは、ベイルート組は運動路線で対立していた。
「赤軍は怖いが、重信はすごい」と思う人は多いのか、彼女の著書は多い。3冊も刊行した幻冬舎の見城徹社長は『革命の季節――パレスチナの戦場から』(2012年刊)に序文を寄せている。本人も学生運動に関わっていたようで、「自らの信念と思想に忠実に生きようとした彼らに対する後ろめたさが、自分が世俗的にのし上がるという逆説の強いモチベーションになった」との屈折したラブコールを送っている。
パレスチナ戦士との間に娘を授かり、誰よりもパレスチナ人を知る彼女に、今こそ所感を聞きたい。それができないのは病状のせいか、気にかかってならない。
山田洋
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