政治とカネの問題。政治不信を払しょくすべく政治家による襟を糺す姿勢が大切ななか、自民党青年局による破廉恥行為。人の範たる教師、警察官の不祥事。何か歯車がおかしい。

小学生による「だまして金を奪う」事件。中学生一味による美人局で大学生が死んでしまった。

マッチングアプリで結婚相手を探すことが増えている。身近でもマッチング結婚をしたカップルがいるが、効率化なのだそうだ。結婚や恋愛に効率を求めるとは、びっくりだ。

投資詐欺、ロマンス詐欺が横行しているという。一言でさもしい。簡単に自分の虎の子を渡して一攫千金や、資産家とのロマンスを夢見るとは、こちらもびっくりだ。

「こころ」を重んじる恋愛の醍醐味はどこに行ってしまったのか。恋愛の効率化と、子供たちが人をだまして金をとる行為の底流には、情操教育の欠如があるとしか思えない。

明治の時代を描く「坂の上の雲」、渋澤栄一の生きざま、戦後日本を牽引した政治を描く「吉田学校」などなど日本人の美徳を学ぶ書物。親世代が読むことからこの狂った歯車の修正ができると信じたい。

だますことや拝金主義が、もっともいやしいことであるという教えをいまこそ取り戻すべきではないか。

大曾根恵