トップページ ≫ 社会 ≫ 浮揚せぬ支持率 政権交代の予兆か
社会
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すわ政権交代か、全く浮揚しない政権支持率、相次いだ補選、首長選挙での自民党系候補の敗北以来、何やら世間がざわざわした感じだ。
岸田総理就任から2年8ヶ月。2022年7月には65%あった支持率が足元では僅か21%、永田町基準に従えば危険水域に沈み続けている状況だ。
主要政策として新しい資本主義、子供・子育て政策、外交・安全保障を掲げてきた岸田内閣、歴代内閣と比べて地味ではあるものの大きな失点もなく、着実な政権運営をしていると評価する向きも一方ではある。
しかし現下の支持率はかつての森政権、麻生政権、菅政権と同様の傾向で、最早どんな政策を打ち出しても反応がない域に達してしまった感すら漂っている。
個人として記憶する範囲でもかつては田中、中曽根といった今風にいうキャラ立ちした人物でなくとも、時の政治情勢から選ばれた自民党総裁が一定期間総理を勤め上げられるだけの党内基盤がかつては存在した。
21世紀を迎え、森政権が倒れた頃、自民党の命脈も最早これまでと思われた。
そのタイミングで『自民党をぶっ壊す』として、泡沫候補から一気に総理の座に駆け上がった小泉純一郎。そのカリスマ的人気はロックスターさながら圧倒的で当初は85%、2006年9月の政権終了時でも50%を保った。
その後を引き継く形となった安倍内閣も第一、二期を通じて40%を下る事はなかった。
感覚的にだが、今はこの20数年前の森政権末期に似ていると感じる。
いや大きな瑕疵なくオーソドックスに政策運営を進めている現政権下での、明確な理由なき20%の支持率はむしろより一層深刻ともいえる。
受け皿の中心は立憲民主党か、但し前回政権時の実務運営能力への疑問符は未だ残滓として一部層には根強く残っており、もし政権交代の機運が今以上に高まったとしても、実際の投票時における有権者の煩悶は少なくはないだろう。
また党の有力者から現党首を差し置いて次回政権交代時の首相は野田元首相でなどという発言が平然と出る体質は、公党としてのガバナンスが機能しているのだろうか。
まあ立憲民主党に限った話ではないのだが。
特に外交・安全保障については有力同盟国との国家感の継続的信頼関係の根幹にあり、政権交代があったとしても現実的選択として普遍的・継続的なアプローチは欠かせない。
次回国政選挙では国家の在り様について各党の考え方に注目したい。
小松隆
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