社会
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所沢市長選は現職の当麻よし子氏(62歳)、前衆議院議員の並木正芳氏(62歳)、前県議会議員の藤本正人氏(49歳)の3人の争いとなった。3人とも、埼玉県議会議員をそれぞれ3期、2期、3期と経験。また3人とも所沢市議をそれぞれ経験、あまりないケースだ。大物同士と言えば言えないことはないが、市民の関心はそんなに高まっていない。高まっていない原因は、所沢市民の多くは東京のほうに顔が向いている典型的なベッドタウンということ。あとひとつは、3人の抱えている事情だ。
当麻氏はソフトで紳士(淑女)的な運動を展開しているが、もともとは社会党。そして民主党の推薦で前回に市長選を戦った。したがって職員削減等の行政改革には力が入らず、市民の間では思い切ったことが出来ない等の声が結構あり、今回は政党名を引っ込めたが、民主党の国会・県会議員たちが応援、民主党!民主党!と声を荒げる。自治労も本気だ。
一方、並木氏は新自由クラブから新進党、改革クラブとわたり、本来なら前回の市長選に決断していればいわゆる保守層がまとまったのに、その決断が出来ず今回名を上げたが、前回の姿勢や地元の事情が絡んで自民推薦を藤本氏に取られてしまった。また陣営も実際の地元選挙をやっておらず、昔ながらの人海戦術でかなりの苦戦のようだ。
藤本氏は勢いをつけているが、わずか数ヶ月の県議選に埼玉でもトップの得票で当選したにもかかわらず、すぐさま市長選ということで有権者たちに戸惑いを与え、3ヶ月前に県議を辞職していれば次点の大石市議が県議になれたのにといったような他の保守陣営からの不満もある。いずれにしろ、中央政界も再編が囁かれている今日、所沢政界も本当のリーダーが求められていることだけは事実のようだ。
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