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社会
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あれから一年
復興はどうなっているのか
衝撃のあの日から早や一年。一区切とあって、テレビも新聞も3.11報道特番として大量の情報を提供してくれたが、そこで知らされた被災地の現況は、われわれが想像していた復興のイメージとはかなりギャップがあり正直言って驚いている。なんでこんなに復旧が遅れているのか信じられない思いでテレビ画面を眺めた国民が多くいたと思う。
断片的にだが、メディアによって伝えられた情報は復興支援の枠組みの話だけであり、復興支援の進捗情況がどうなっているのかについての報道がほとんどなかったように思う。しかし、情報を一方的に受ける側の国民は、つい、つい、政府の支援策は着々と実行されているものと勝手に考え、勘違いしてしまっていたのだ。この特番は政府の支援を切望している方々の生々しいレポートもあったので、国民が心配する復興の実態が今どんな状態にあるのかを如実に示す格好の映像となっていた。
青森から千葉に至る海岸線の様子を伝えるテレビの画面からは、どの被災地も道路は車が走れる程度には復元されてはいたが、走っている車はほとんど見当たらなかった。静まり返った港湾には、ほとんど船影が見えない。所々に大量の瓦礫が積み上げられたまま放置されているだけで、市街地だった場所からも何の槌音も聞こえない。被災者が暮らす仮設住宅からもまったく活気が感じられないのだ。僅かに仮設商店街らしき周辺に少しだけ賑わいがある程度なのである。中心都市であった宮古、釜石、大船渡、陸前高田、気仙沼、石巻なども街の中心部がほとんど壊滅状態となり、岸部から人の賑わいが消えはて、夜はどこも真っ暗闇で怖くて出歩けないとのレポートがあった。
一方で仙台市内の夜の街が盛況だという。復興特需で景気の良い業者でにぎわっているそうだ。復興予算は当該省庁に馴染みの大手業者の手で執行される事になる。大手業者、下請業者、孫請業者を経て地元業者に実務が委ねられるのである。既得権者が中間搾取を繰り返すので実際に投入される費用のかなりの部分が消えて無くなってしまうのである。街の景気が良いのは分かるのだが、支援に当てられるべき予算が目減りするのは、被災地の不自由な生活を思うと何ともやりきれない気持ちになるのだ。
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