トップページ ≫ 社会 ≫ 復興はどうなっているのか?(2)
社会
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新聞報道によれば瓦礫の処理は6.3%しか進んでないという。この瓦礫処理が遅々として進まないのは、政府が復興への第一歩がこれだと認識出来ていないと与党内からも避難の声が出始めているが、これを機に国会でも与野党ともに政府の復興支援策を追及する動きが出てきている。
世論調査でも政府の復興対応について、「評価せず」が67%と出ている。政府が立てている復興への段取りはいったいどのような手筈になっているのだろうか。映像から伝えられるように、被災地の要望とは乖離した即応性に乏しい支援策になっているのが明らかである。いろいろな支援策があっても順序を経てこそ有効な筈であって、急ぐあまりに、この手順を踏まないで実施すれば、混乱を招くだけなのだが、全体を見回してタクトを振る指揮官が居ないため、一日も早い復興に向けて総力を挙げている筈の国策が完全に空回りしている事を実証していた。
陸前高田の市長が言うように、高い費用をかけて遠くまで瓦礫を運んで処理するのは燃料の無駄遣いである。地元に施設を作り、そこで処理すればコストも安いし雇用も生まれる。五年間くらいの仕事量なので一石二鳥だが、こんな地元の意見を国は門前払いにしたと怒っているように、かなり的外れな支援策が行われているが、もっと熱心に現地の声に耳を傾ける真剣さが欲しいものである。すべてを従来どおりの方式で進めようとするのは官僚が培ったノウハウであるのは良く判る。未曾有の非常事態に陥っている我が国の命運もまた、この国家官僚が握っているのも事実である。何のために官僚となったのか、何のための機構なのだろうか、国家の一大事を自覚出来ないのなら存在意義は無いではないか。
平和ボケで硬直化した官僚のシステムを根本から叩き直す絶好の機会なのである。有為なる官僚たちのより一層の奮起を切に望むところである。幼稚でくだらない政治ごっこを繰り返している国会議員達の戯言に惑わされずに、もっと、もっと、表面に出てきて復興のために戦って欲しいのだ。与党にも野党にも現在の我が国には本物の政治家は少ない。だからと言って、手をこまねいている時間は無い。復興がいつまでたっても進まなければ日本は沈没し消滅してしまうだろう。
国立劇場で天皇皇后両陛下のご臨席の下に行われた「東日本大震災犠牲者追悼式」で遺族を代表して宮城県の奥田江利子さんが「身重の妻を残して死んだ息子の無念を思うと、母が代わってやりたかった。見渡す限り瓦礫の街を見て、地獄はここだと思いました。」と追悼の辞を述べたが、悲しみに耐え文字通り艱難辛苦を乗り越えてきた奥田さんの後姿から、人が懸命に生きる崇高さを教えられたのは私だけではないだろう。最後に「多くの方々からご支援を頂いたご恩に報いる為に、孫の成長を楽しみにして今後も頑張って参ります」と結んでいた。胸を打たれる思いとはこの事だろう。このメッセージこそ、暗雲に覆われ、行き場のない悲しみに暮れる我が国の多くの人々を勇気づけ元気づけてくれていると確信出来たからである。私たちも奥田さんたちに負けずにがんばろうではないか。日本は必ず蘇生する。自分たちの周辺で出来る支援を粘り強く続けよう。みんなに笑顔が戻るまで。がんばろう日本!
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