トップページ ≫ 社会 ≫ 国民新党内紛の裏側(3)「因果応報は世の常」
社会
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亀井静香は間髪を入れず石原都知事と連携して新党構想を練っているとぶち上げていたが、今回は、そうは簡単に問屋がおろさないようで、これは単に亀井静香の独り善がりの強がりだけであって、石原都知事とは何ら具体的な話が進展していないようである。
クーデターだと言えば格好もつくが、真相はやりたい放題がたたって部下に寝首をかかれたみっともない亀井静香に対して、長年の盟友である石原都知事も厳しく叱責しているのは当然の事である。連立政権のご意見番を任じていたのに、党内のたった七人の議員でさえ掌握できなかった統治能力にあきれ返り、さっさと見切りをつけてしまい「亀井は自業自得だよ」と言い放つ始末である。
亀井静香の描く新党構想は石原都知事と橋下大阪市長が連携して興す国民期待の新党に、いきなり重鎮として参画すると言うものだろう。誰が見たって虫が良すぎる話であるが、いけシャーシャーと新党の立役者たらんとしている。自民党時代は石原慎太郎と福田派で同じ釜の飯を食った仲だったのが唯一の頼みで、いかにも石原都知事と親しそうにしているが、先の石原・橋下会談で亀井の駄目だしを確認したようで。また、自民党の期待を担う小泉進次郎議員からは、一連の騒ぎは国民不信党だと厳しい指弾を受けているが、あまりに政治をいじくり廻しての因果応報であって、まさしく亀井辛党となってしまった訳だが、全て自らが蒔いた種である。
亀井静香の再起はかなり難しいと思う。この辺で潔く政界を引退するのが一番なのであるが、当事者の性格は難局に頑張りがきくタイプであるので簡単には店じまいはしまい。本来ならば小泉内閣の郵政民営化選挙の折に政治生命が尽きた筈だったのだが、対抗馬のホリエモンが強烈過ぎるキャラクターを発揮した事と、よそ者が選挙を仕切るイメージとが災いして勝てなかったが、まともな経歴の清新な候補者であれば必ず勝てていた所を悪運強く生き延びられた事が、その後の慢心に繋がる訳で、警察官僚だった亀井静香が官憲を煽って堀江貴文に意趣返しをしたのは、この人ならではの事であった。
この人の頭にあるのは、いつだって自分達の選挙をどうすれば有利に戦えるように出来るかを考えるだけであって、幾多の政局の中で、いかにも世論に沿った政治行動を興しているように見せているが、気にかけるのは世論の方ではなくて世論調査の結果なのである。この数字を頼りに損得をソロバン勘定にかけながら政局運営の舵取りをしていただけなのであって、大政治家を装ってはいたが、今回の騒動で化けの皮が剥がされた感じとなってしまったのだ。所詮、七人の議員でさえまとめきれないお粗末さは、長い政界暮らしを権謀術数を駆使する老獪な遊泳術だけで政界を渡り歩いてきたツケが一気に表面化した形でまことに見苦しい限りであった。
この騒動によって国民の政治離れが益々進むことを危惧している。政治家には国民新党の内紛を対岸の火事とせず、反面教師にして欲しいと願っている。それぞれの議員が利害損得をいったん離れて自身を見つめなおし、初心に戻って国政を考えいただけないだろうか。日本の浮沈は貴方達にかかっている事を常に忘れないでいて欲しいと思っている。
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