社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
4月はどこの学校も新入生を迎え入れ、同時に同窓会は同じ数だけ、会員を増やす。長い歴史を持つ学校は同窓生の数が厖大になり、会員への連絡等はたいへんな作業だ。
「大正14年の開校以来、同窓生は3万人にもなるのに、名簿は20年以上前に作ったきりです。新しく作りたくても、個人情報保護法があって、なかなか難しい」と嘆くのは、埼玉県立大宮工業高校の同窓会である大宮工業会の市川博澄会長(84歳)。
市川氏は同校5代目の同窓会長だが、在任年数はなんと40年、記録的な長さになる。
「以前は政治的なからみで会長が決められたこともあり、その反省から政治色のない私が選ばれました」と本人は言うが、周囲から推されたのは市川氏の事業家としての評価があったからだ。
お母さんの兄が経営する酸素溶接会社のトップ営業マンだった市川氏が、ビル管理の「極東ビル管理株式会社」を大宮に創業したのは昭和30年。業界の草分け的存在だ。
その後、警備業を始めて、ビルメンテナンス協会の立ち上げに尽力し、その功績により、平成21年に旭日雙光章を授与した。
従業員50人でスタートした会社は順調に成長し、今は250人を抱えるまでになった。
営業面で市川氏が最も重視するのは、相手に信頼されるということ。「信頼を取ってこいといつも社員に言っています。仕事を取ってこいではないのです」。
このようなポリシーは同窓会長という立場でも貫かれる。「学校というところは時間が大切なんです。何かあったら、すぐ飛んでいく。また、校長や教職員がやりにくくなるから権力を振り回さない」。
会社では最近、社長の座を他に譲り、会長におさまった。同窓会のほうも「もう年だから、誰かに代わってもらいたい」そうだが、
市川氏の後では誰も尻込みしそうだ。
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR