社会
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広告やテレビ、インターネットで「アウトレットモール」という言葉をよく耳にする。
そもそもアウトレットとは、アメリカの流通業界においてブランドの衣料品やアクセサリーなどの流行遅れ商品やクーリングオフ品、実質上問題のない欠陥商品などを処分するためにあり、これが転じて複数メーカーの直販店舗を一堂に集め、モール化したものである。
日本は1993年に埼玉県入間郡大井町(現・ふじみ野市)にアウトレットモール・リズムが開業し、これを期に地方を中心に建設が進み、2011年現在全国に35ヵ所以上のアウトレットモールがある。
都心部の正規品流通店舗との競争を避けるため、アウトレットモールの多くは高速道路や観光地に立地している。
埼玉県には2つのアウトレットモールがある。
1つは、2008年4月にオープンした三井アウトレットパーク入間(入間市)。
首都圏中央連絡自動車道入間インターチェンジ直近の国道16号沿いに立地し、大型スーパーコストコと隣接しており、国内最大級の敷地面積をもつ。
もう1つは、2011年4月にオープンしたレイクタウンアウトレット(越谷市)。
JR武蔵野線越谷レイクタウン駅に立地し、イオン直営では初のアウトレットモールであり、日本最大、アジア有数の巨大ショッピングセンターと隣接している。
どちらのアウトレットも家族連れ、カップル、お年寄りまで幅広い年齢層の人々が楽しむことができる。
広い敷地面積をもち、一日ですべて見る事が出来ないため、一度きりでははく何度も足を運びたくなる。
買い物はもちろんレストランやフードコートも充実しており、色々な楽しみ方ができるのも特長だ。
何も買わずに、一日中ただブラブラと歩くのも面白い。
洋服、くつ、雑貨などはシーズン遅れや売れ残り、問題のない欠陥品とは言え、30%~80%で買えるのはやはり魅力的だ。
しかし、近年閉店や閉鎖が増えており、地域としては大きな問題になっている。
1993年にオープンしたアウトレットモール・リズムも2011年6月に改装のため営業中止となり、2012年に「ソヨカふじみ野」として改称し、アウトレット店舗を設けるかは不明である。
低価格を武器に市場を拡大してきたアウトレット市場も曲がり角を迎え、全国各地で一時出店ラッシュとなったが、今年は4月にオープンした「三井アウトレット木更津」だけにとどまり、来年以降も決まっているのは「酒々井プレミアムアウトレット」くらいだ。
どちらも成田空港や羽田空港から来る外国人観光客の取り込みをねらっている。
これからのアウトレットモールは、個性を生かし、遠方からでも足を運びたくなるような魅力を持たない限り、生き残りが厳しくなっている。
消費者の立場から見ると、競合激化しより良い場所や品物を提供してくれるのはありがたいことである。
地域によっては街の繁栄につながる大きなチャンスだが、多大なリスクを背負う事もあるということを熟知しておかなければならないのだ。
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