トップページ ≫ 社会 ≫ 相次ぐ東武東上線人身事故に対策を!
社会
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東武東上線での人身事故が後を絶たない。
最近では8月29日、そして9月3日、9月6日と立て続けに起きている。
9月の2件はホームからの通過急行電車への飛び込み。
その影響で電車は運転見合わせ、乗客はおよそ1時間の足止めを食った。
29日、3日に関しては、時間帯も遅いため、疲れて帰る会社員にとっては大変迷惑な話だ。
今年3月には、川越駅で視覚障害者の男性がホームから転落し電車に跳ねられるという無惨な事故が起きた。
川越駅はこれに伴い、内方線付き点字ブロックを設置。
さらに近隣駅の川越市と本川越市駅に対しても設置する予定だ。
国土交通省は2009年に「1日の利用者が5000人を超える駅にホームドアを設置することを義務化しよう」という方針を掲げた。
それをうけて東京メトロは南北線と千代田線、副都心線は全駅に設置。
千代田線は一部設置。有楽町線は約44パーセントの設置率である。
その結果、設置駅での転落事故はゼロ、飛び込みに関しては減少。
天井までほぼ完全にホームを被う半密閉式フルスクリーンタイプを設置している南北線でいえば、飛び込みも殆どゼロに近い現状のようだ。
JR東日本でも新宿、渋谷、新橋、東京の大規模改装を要する駅以外は17年度末の工事完成を見込んでいる。
では、東武東上線のホームドア設置はというと・・・。
検討はしているがコスト等、数々の問題から具体的なめどは立っていないという回答。
防止対策としては、ブルーライト、巡回などが挙げられたが、職員の巡回も全時間配置しているわけではない。
2011年7月上旬に出版された「鉄道人身事故データーブック2002-2009」(拓殖書房新社)によると、その間の人身事故の数は東武東上線だけでも151件にものぼる。
人身事故の多さは今に始まったことではない。
「早急なホームドア設置は難しい」という回答はどうも釈然としない。
車の多い道路にガードレールがあるのに対し、さらに危険なホームに防護柵がないのがそもそもおかしい。
ホームドアだけで人身事故が100%防止できるとは言えない。
しかし、転倒防止の最善の策になることは、設置駅での数字が実証している。
さらに、私達には何ができるのか。
その一つに「声がけ」がある。「声がけ」は誰にでもできる。
目の不自由な人への気配り、そして「大丈夫ですか」の一言が命を救えるかもしれない。
できる身近なことから一人一人が始めてみようではないか。
(古城 智美)
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