社会
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「線は人なりです」と彼女は言う。
彼女の書は、師である金田石城氏の雄渾さを受け継いでいる。
雄渾さだけではない。「線は人なり」という言葉が示すように、華美であり、優しい。字の形ではなく、字をつくりあげる一つ一つの線がそれぞれの表情を持って彼女を表現している。
彼女の名は風香。今の日本女性に失われつつある「大和撫子」的な女性だ。7歳で書道を学び、縁あって書の大家、金田石城氏と出会う。大学卒業後、OLとなるが、25歳を転機に本格的に書の道へ。
現在、300人の門下生を抱える女流書道家となった。
風香氏の初の個展は、書会展として門下生の作品の展示とともに1/25~29の5日間で開催された。
白い壁の洒落たカフェ併設のギャラリー「ギャラリーカフェ彩喜」。
ギャラリーのドアをくぐるとそこは「あたたかな空間」。
まず目にとまる二つの書。「生きる喜び」と「生かされている歓び」。
耳にすると当たり前のこの言葉。
しかし二つの書が当たり前でなく、今、生きているその瞬間が素晴らしいことであり、よろこびに満ちていると教えてくれる。
風香氏は「書を通じて皆によろこびを伝えたい」と語った。
まさしく彼女の心が書から人へ魔法をかける。魔法にかかった瞬間だった。
またカフェには、まるで絵画のような楽しい個性的な書が壁面を彩っていた。かわいい小学生たちの作品である。書を愉しむ子供たちの笑顔が溢れていた。
「風香慶びの書会展」は、訪れた人たちを喜びに導くあたたかな温室。一本の筆が彼女の人生をかえたように、彼女の書が人をよろこびへとかえる。
(古城 智美)
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