社会
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大相撲初場所は横綱・日馬富士の全勝優勝で幕を閉じたが、場所中に偉大な横綱
だった大鵬が亡くなり、隆盛を極めた時代と現状とを比較せざるをえなかった。大鵬も
所属した名門・二所ノ関部屋は場所後の閉鎖が決まり、ほかにも消えていく部屋がある。
子供の頃から馴染んできた大相撲を少しでも応援できればと、昨年は夏場所を見に行
き、今場所は地元の相撲部屋の千秋楽祝賀会に出席した。実はさいたま市にはれっきと
した相撲部屋があるのだ。町中や電車で力士の姿を見かけた人もいるだろう。中央区八
王子にある入間川部屋。親方は元関脇・栃司で、所属力士のしこ名には「司」の字が付
いている。
部屋の創立から20年になるが、2年前は大騒動の渦中にあった。野球賭博の捜査をき
っかけに発覚した大相撲八百長問題に所属力士が絡んでいたことから、報道陣がどっと
押し寄せ、部屋は缶詰め状態、外出もできない日が続いた。
あの騒動以後では初めての祝賀会出席になるが、大宮駅西口のパレスホテルの会場に
着くと、親方夫妻や力士たちが温かく迎えてくれた。辞めざるをえなかった力士もいて顔触
れは減ったものの、この部屋はずっと関取(十両以上の力士)の存在を保っている。今の部
屋頭は十両西2枚目の磋牙司だ。いつもテレビ放送で、関取の中で最も低い身長(166セン
チ)と紹介されるが、大型力士相手に一本背負いを鮮やかに決め、満場を沸かせたことがあ
る。初場所は9勝6敗だったから来場所は幕内復帰が確実だ。
今回は久しぶりの新弟子も紹介された。体重175キロの超巨漢高校生の登場で会場はに
ぎわった。明るい話が出たこともあり、力士につがれる酒をけっこう飲んでしまった。酔いなが
ら、力士たちとの交流が地元の市民レベルでもっと盛んにならないかと思った。そうした草の
根的ファン獲得が相撲人気復活につながるはずだから。
(山田 洋)
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