今年は選挙イヤーで、各地で市議会などの選挙が執行されている。

新聞紙上では埼玉県政令市さいたま市長選挙がもっぱらの話題だが、

四月は、秩父市長選挙、吉見町長選挙などがある。

特に埼玉の源流である秩父市長選挙はとても熱い。

四年前、現職市長を破って初当選を果たした医師でもある久喜くにやす氏。

（久喜氏は二度目の挑戦で勝利した）その久喜市長に現職県議北堀篤氏が挑む戦い。

秩父は秩父銘仙をはじめ、酒、味噌といった文化があり、いわゆる旦那衆が存在している地域だ。

古くは「秩父事件」といった政治事件もあり、「秩父文化」といった独特の地域色がある。

埼玉県知事選挙や参議院選挙など、全県を選挙区にした戦いでは、初日に秩父に宣伝カーをいれることがセオリーといわれた時代もあった。

今回の戦い。

秩父市内では両陣営早くも大きな集会を開いて気勢をあげている。

久喜市長には自民党県連から推薦。一方、北堀県議は自民党県議団所属。

しかし、この地域の衆議院がややこしい。

現職の小泉龍司氏は郵政問題がらみで無所属をつらぬき、昨年暮れの政権奪

回総選挙では小選挙区で小泉氏が勝ったが自民党の今野智博氏は比例復活だ。

なんとも微妙である。

秩父旦那衆のプライドは衰えず、その気持ちが振れる振り子の先に勝利はあるというのが秩父っ子の見方だが、決戦の日は４月２１日。

もう選挙は走り始めている。

民の心をひきつけるのはどちらか？

「パワー　トウザ・ピープル」というジョンレノンの歌声がリフレインする。

                                                                                                             （伊勢谷　珠子）