社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
三浦さんは80歳にしてエベレストを征服した。まさに快挙だ。しかも心臓病を克服しての征服だから、凡人にははかりしれない。魔人のような力を持った人なのだろう。蛇足だがサントリーのセサミンも一定の効果を果たしているのかもしれない。それはさておき、今回の成功の要因は強じんな体力、精神力もさることながら、そこまでのプロセスにある。必ずやり抜くという人並みはずれた強固な意志で成功することを戦略とすれば、過酷なトレーニングとメディカルチェックが戦術だ。戦略なくして戦術はなく、戦術なくして成功はありえない。この教訓はすべてにあてはまる。政治も経営も同じだ。例えばボンヤリを歩いていて富士山がみえた。「そうだ登ろう!」と登りはじめる人はいない。ましてエベレストなぞ、ありえない。用意周到なる計画力ありきが鉄則だ。
では人生登山はどうか。基本的にはまったく同じだ。選挙という登山も大変だ。そここそ迂闊さは敵だ。まして政令市の市長は選挙登山の最高峰だ。まず登るべき山なのか?次に何故登らなければならぬのか?三浦さんのようにどうしても征服したいという悲願はあるのか?同行するスタッフは本当に信頼できるのか?推薦者をそんなに信じていいのか?等々、自問自答すれば長沼さんはもっと違う判断をし、行動をとっていた筈だ。選挙に他力本願は禁物だ。今回のさいたま市長選ほど教訓にみちた選挙はなかった。人生、油断が恐い。人生、甘さが恐い、人生、驕りが恐い。恐さの自覚は勇気の絶対条件だ。三浦さんだから成功した。長沼さんは本当は恐かったはずだ。だからこそ自民党からの推薦に一端NOと突きつけられた時、ある種の安堵感があって、自ら断念したのではないか。登山には退くことも大きな勇気がいる。人生も然りだ。ある時は進む以上に退くことは大変なのだ。だが一夜にしてNOがYESになった。この手品は誰がどう仕掛けたのか。政治という登山は自然界以上に不可思議でわかりにくい。いずれにしても誰のせいでもない。大人の世界は全て自己責任だ。それこそ本人に山っ気充分だったのが無念さを呼んでしまった。
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