トップページ ≫ 社会 ≫ ジョンソン基地と入間市の古景(後編)
社会
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(後編)
入間駅南口を出て豊岡高校の方へ歩いていくとURが造ったマンション群が現れます。かつてはジョンソン基地の一角でした。このマンション群の東側の未利用地となっている辺りには野球場がありました。今から60年位前に作られたものと思いますが、夜になると煌々と電気がついて設備の整った立派な野球場でした。このナイター設備は最近まで形が残っていて、狭山警察署脇の道路から見えました。
西武鉄道の稲荷山公園駅の近くにある稲荷山公園、いや、逆でした。稲荷山公園の近くにあるのですから稲荷山公園駅と呼ぶのです。
この稲荷山公園は、かつてハイドパークと呼ばれ米軍の将校用住宅が建っていました。自然の起伏を利用してアメリカの様式で2階建てや平屋がゆったりと並んでいて、まさに「塀の向こうはアメリカ」でした。基地の外にも「ハウス」と呼ばれた米軍人用の家が建てられ、稲荷山公園の下にも多くありました。
ジョンソン基地の機能縮小に伴って軍人も少なくなり、必然的にハウスの空き家が多くなってデザイナーやイラストレ―ター、ミュージシャンなどが移り住みました。
私の家の近くにも「ハウス」がありました。たいていが犬を飼っていて、日本人が飼っている犬は大方が雑種(今はミックスと呼ぶそうです)であったのに、アメリカ人が飼っていたのはシェパードやドーベルマンなどで、近づいた時などはビビリました。「さっさっ」と足音もなく歩く姿は格好いいと思ったものでした。
入間基地の西側にある記念館が老朽化のために数年前に建て替えられ、新しくなっています。改築される前の記念館は航空士官学校時の校舎として使われたもので、米軍が進駐してからは司令部として使われました。この記念館は、狭山警察署に通じる道路際にあるので、基地の外からも見ることができます。この道路を歩くたびに卒業者は高齢なのであろうが今も健在か、などと感慨深くなります。
記念館が建て替えられる前に見学をしましたが、航空士官学校の卒業式は天皇陛下のご臨席の下に行なわれたそうで、陛下の御座所も設けられていました。また、様々な資料が展示されており、「桜花」の実物展示は特筆されます。
新しくなってからは見学しておりませんが、おそらく、同様な展示であろうと思います。興味のある方は見学してみては如何でしょう。見学の際には事前に入間基地に問い合わせてください。なお、子供の頃の話なので、記憶違いのところがあると思いますので、悪しからずご了承ください。
団塊世代 松山竹雄
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