トップページ ≫ 社会 ≫ ネット選挙が解禁!~課題山積の中でのスタート
社会
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7月4日、参議院選挙が公示された。 所謂「インターネット選挙」も同時に解禁され、各候補者はインターネットを通じて「投票の呼びかけ」ができるようになった。
公職選挙法の規定では、「投票の呼びかけ」ができるのは、立候補の届け出を済ませた後からで、届け出前の呼びかけは「事前活動」と見なされ、選挙違反に問われる可能性もある。Twitterを見る限り、幾つか違反に問われる可能性がある呟きもあった。
参議院選前、各政党でも「インターネット選挙」に関するセミナーが開かれ、ウェブコンサルタントなどによる勉強会も多数開催されたようだが、基本中の基本である法律的なことよりも、内容に関するセミナーの方が多かったようだ。そのため、何処までが合法で、何処からが違反なのか、よく分かっていない候補者が実に多い。
一般有権者の間でも、何処までが合法で、何処からが違反なのか、周知されていないことが多い。例えば候補者側から発信された記事を、印刷して頒布することは違反に当たるし、未成年者の書き込みが違反であることなど、周知しなければいけないことはたくさんあるのだ。
さらに問題なのが「悪質書き込み」に対する対応である。 選挙期間中でも、ネット上で有権者からの問いに候補者が返答できるようになったが、事実と反する悪質な書き込みがされ、それがきっかけとなり、抗議や批判が殺到し、所謂「お祭り」状態になるケースも考えられる。
お隣の韓国では一般人230人で構成された「サイバー選挙不正監視団」が、ネット上の不正に目を光らせ、問題がある場合はサイト運営会社へ削除命令が出せる。日本ではまだこうした監視体制が整っていない。
各候補者のブログや、Facebook、TwitterなどのSNSを見ても、内容面もまだまだ充実しているとは言えない。 ウェブコンサルタントによる勉強会で「お堅い話」は2割程度に留め、その他は、選挙活動中の食事など活動中の様子、そして自分の人柄について触れるように指導しているようだが、ソフトな面ばかり強調され、政策や政治姿勢など肝心な部分が、あまり書かれていない様子。 でも、これでは、ネット解禁の本来の意味が無くなってしまうように思うのだ。 確かに「お堅い話」ばかりでは飽きられてしまうのも分かるが、ソフト面が強調されてしまうというのも如何なものか。
まだまだ課題は山積している。
(小金井 夢男)
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