トップページ ≫ 社会 ≫ 大票田における参議院選3位争い~開票結果から見えたもの
社会
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参議院選挙が終わった。 インターネットによる選挙運動も解禁され、さぞ盛り上がるのかなと思いきや、いまいち盛り上がりに欠けた選挙だった。それが投票率にも表れており、県全体で51.21%に留まった。(前回は55.83%)
今回の参議院選、やはり注目されたのは、行田邦子候補と山根隆治候補による「3位争い」だった。6年前行田候補は、民主党公認でトップ当選し、同じ民主党の山根候補は公明党の高野ひろし候補を僅差でかわし3位争いを制した。
行田は昨年民主党を離党し、みどりの風を経てみんなの党へ合流した。 行田は民主党関係者からの凄まじい位の罵声を浴びせられたが、着々と支持を広げ、485559票を獲得し3位当選を果たした。一方、山根は大逆風の中支持を広げることができず、行田に10万票近く引き離され落選した。
今回注目したのは、さいたま市における票の行方である。
さいたま市は大票田ということもあり、各陣営が遊説に最も時間を割いたエリアで、大宮や浦和には、大物も多数入り、デッドヒートが繰り広げられた。
大逆風といえども、大宮区や中央区は民主党が強いエリアとされており、山根側の選対本部長を務めた枝野衆議院議員も先頭に立って行田側の進出を阻止しようと躍起になっていた。でも、選挙戦中盤に入り、行田の名前は選挙事務所を設置した大宮区を中心に浸透し始め、山根側は防戦一方という様相に変わって行った。
さいたま市内各区の開票結果を見てみると、大宮区は行田が8507票、山根が8472票、中央区は行田7312票、山根6249票と、それぞれ僅差で行田が制した。北区、西区は、山根が行田を僅かながら上回ったが、枝野人気がある北区、西区に於いて、行田側の健闘が光る。浦和区、緑区、見沼区、岩槻区、南区、桜区は、すべて行田が山根を制している。
やはり民意というのは票数に現れる。 いくら民主党が聞こえのよい政策を並べても、枝野人気があったとしても、民主党が国民を裏切った事実は絶対に覆らない。終盤に入り、民主党埼玉県連ホームページ上で行田を誹謗中傷するような記事が出たが、その影響はほとんど無く、行田に対して日に日に声援が大きくなり、今回の結果となった。
全国的に見ても民主党は大惨敗となり、党の存続を含め、厳しい選択を迫られるであろう。
(直木 龍介)
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