社会
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立秋という言葉が今年ほど陳腐になったトシはあるまい。残暑というより猛暑、猛暑というより続暑と日記に記した。何故、残暑と人事かといえば、過日、埼玉県知事特別秘書、野本能伸氏の突然の退職というホットなニュースが、むしろ今現在の方がより暑くなって語られ、伝わってきているからだ。
野本氏といえば飛ぶ鳥も落とす存在として県庁在職10年。知事の側近中の側近でその権勢を欲しいままにした。市町村長も知事イコール特別秘書という感覚で対処していた。そして、裏ではかなりの陰口をきいていた。
なにしろ古今東西、実権というものは権力に近いものが、一番に握り行使してきた。日本の軍隊がいい例だ。天皇の名を利用した。唐の時代、貞観政要という言行録が書かれ日本にも伝わり、上に立つ者の帝王学として手本となった。その中で意外と知られていないのが、権力の乱用は直接のトップよりも、そのもとで部下を采配する者達にあり、賢明なるリーダーは、それを充分に知りつくし、それらを厳しく諫めたという。行政組織の中でも、企業組織の中でもよくみられる光景だ。かつて相川市長のもとでも特別秘書氏の言動がかなり問題になり、この秘書氏もわずか数年で辞めざるをえなかった。県庁という膨大なる組織で野本氏も民主に忠実なるがゆえに、いろいろなことが見えなくなって、県会議員にまで上から目線になったと、某県議が鬼の首をとったように言っていたのが印象的だ。
さらに県議会のボス的存在だった佐久間氏の失脚と孤立が輪をかけた。特別秘書は部長待遇だから、その退職金はどのくらいなのか、県民は妙な関心をもっている。ある市の首長が吐き捨てるように言った。「私も秘書殿から県庁へ呼びつけられたよ!」と。いやはや人事ぐらい難しいものはない。
また一方でさいたま市ではユニークなサプライズ人事をやった。前市議会議員の吉田氏を議会対策も含めた政策担当の課長待遇とした。これはまさにびっくり人事であまり例をみないという。しかし、少なくとも吉田氏か有能であれば、経験を生かして清水市長の大きな手助け役をはたすかもしれない。まずはお手並み拝見というところか。
それにしても暑い夏だ。
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