社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
安倍政権は経団連が強く求めているTPP参加交渉を決めたと同時に、米国が民主党政権時代から日本に求めていた「輸入自動車の安全審査廃止」「かんぽ生命の業務拡大停止を」丸呑みした。参議院選挙前のサプライズとして、六月訪朝を希望していたが核やミサイル問題で頓挫したままである。そこで参議院選挙対策としてTPPがどうしても必要になったらしい。政治家が選挙対策を練り政権が「実績」をほしがるのは当然ことだとしても、それを監視、検証、批判するのがメディアの役割である。北朝鮮問題にせよTPPにせよ大手メディアは安倍政権の対応を一切批判することもなく重要であると思われる事実さえ報じなかった。
安倍政権誕生後9ヶ月余りを経て既に公約違反は山のように積みあがっている。政府主催の「竹島の日:式典」は行われなかったし、首相自信の靖国参拝の約束も見送られた。TPPにいたっては、自民党は「例外なき関税撤廃を前提とする交渉には反対」と連呼していた。選挙公約である消費税の軽減税率の導入や、所得税の年少扶養控除復活はあっさり反故になった。これだけやっても大マスメディアはひとつとして批判していないのだ。支持率が高いからといって批判しにくいというのであれば、腰抜けである。
政権が本格的に始動した一月以降大メディア幹部との「会食」が引きもきらないそうだ。読売新聞主筆をかわきりに産経・朝日・共同通信社・TBS・フジテレビ・テレ朝・毎日等々の経営者と、都内の一流店といわれる店で立て続けにあったとのことだ。このことも勿論報道はされていない。
中曽根康弘元首相は「権力とメディアの緊張感がなくなった。それが政治家を磨くものなのだが…」と言ったことがある。社会の木鐸であるべき大新聞・テレビ局は紛うことなき政府の木鐸といわれても仕方が無い。安倍政権には今のうちに精々アベノミックスの強力な実現を目指してもらいたいものだ。
(宮内 和樹)
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR