トップページ ≫ 社会 ≫ 誰にも言わない 中国の怖いはなし ~PART Ⅰ~
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
尖閣列島をめぐり、日本と中国の間に厳しい対立が生じてから久しいが、日本も国をあげて領海侵犯を繰り返す中国に対して猛烈に反発しているが、これも歴史認識を踏まえた自国領土の防衛なのであって、毅然とした政治姿勢を誇示しつつ、さらに粘り強い外交交渉をと望む声が多いのは当然の事であろう。中国人の対日認識はお話にならないくらい幼稚である。猛烈に抗議してくる靖国参拝の問題にしても、内容については国民どころか知識階級でもほとんど知っていないのである。正確な認識どころか、どこがどういけないのか問題の概要ですら判っていないのだ。問題点を把握している人は、おそらく一万人に一人位であろう。国家的な標的としてライバル視する日本に対しあまりにも無知なのである。しかし、これを責められない。中国は全土をカバーする新聞やテレビがまったく存在しないからである。国営テレビと人民日報はあるものの、政府にとって有益なニュースしか流さないご都合主義なのを人民は知り尽くしているからだ。さしずめ、わが国に例えるなら戦前の大本営発表と同等で、中国人民は官製報道を鵜呑みにして信ずるほど甘くはないのである。ただし、プロパガンダとして時折流す日本を悪者とする情報に嵌められてしまい暴発してしまうだけなのである。人民のナショナリズムを上手にくすぐり悪役日本をセンセーショナルに作り出してしまい国内問題から国民の目を逸らす共産党の伝統的な統治手法なのである。一方のわが国ではどのくらい中国を知っているかとなると、こちらも負けず劣らずもっと怪しいモノである。国家黎明期である奈良平安のいにしえより、遣隋使、遣唐使を通じ多くの先進文化の恩恵にこうむり、言わば日本文化のルーツであるにも関わらず、隣国中国の事を一体どのくらい知っていたかとなると、実は、どの時代でも中国社会の実情はほとんど把握していなかったのである。この状態は基本的には現在に至るも変わっていないのである。
これを証明するような格好のニュースがあったのでここに紹介する。ご覧になった方も多いと思うが、9月6日(金)の読売新聞8面に掲載されていた「中国 腎臓売買 野放し」の記事である。ネットに仲介業者、相場は500~600万円とリード。内容は腎臓を違法に売買し、移植するケースが後を絶たない。貧富の格差が蔓延する拝金主義を背景に、インターネット上には売買に関する情報があふれる。仲介業者も暗躍し、当局の対応が追いつかないとなっている。安徽省都の合肥市の南に位置する池州のある男性(42)は、激しい痛みに頻繁に襲われる妻(40)の看病のため会社を辞めた。高額の医療費に貯金があっという間に底をつき、知人からの借金も30万元(480万円)を超えた。やむなくツイッターに「腎臓売ります」と書き込んだ。相場は3~40万元。仲介業者を通すとヤミ医師や業者の取り分が引かれ、手元に2~3万元しか残らないので直接取引を希望し、連絡を待つ日々だと報じ、さらに、腎臓を売るしかないまでに追い詰められた人がいる一方で、臓器提供を待てない患者が、富裕層を中心に非合法な売買を求めていると結んでいる。この報道のままでは中国社会が見えないので少し説明を加えると、社会主義を掲げはいるが中国には健康保険の制度がないのである。だから、突然の病気になっても不慮の事故にあって治療費、入院費は全部当事者の自己負担なのである。日本と比べればはるかに物価の安い中国でも先進医療の恩恵を受けるにはかなり高額な医療費が必要となる。わが国の医療費とは比べ物にならないくらいに超高額である。しかも、どの病院であっても患者の医療費が保証されない限り絶対に治療を施さない、このシステムが国の隅々にまで浸透しているのである。余談だが、救急車も有料である。 (つづく)
( 仁 清 )
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