トップページ ≫ 社会 ≫ 特定秘密保護法成立~私たちに与える影響
社会
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安倍総理いわく「嵐が過ぎ去った感じがした」と語っていたという。
特定秘密保護法案が国会で成立した翌日の首相の言葉だ。
嵐とは何を指して言っているのか。それは連日行われていた国民の抗議デモのことである。
国民の一部の声ととらず、嵐というこの言葉に対して、国民はどう思うのか。
ヤフーの意識調査によると、この法が成立してよかったと思う人はおよそ126,000票中41.8%の51,661票。これに対しそもそもこの法に反対していた人は43.2%の53,286票もあった。
この調査でもわかるように過半数の反対、抗議デモがあったにもかかわらず今回の法案を推し進めた要因はどこにあったのだろうか。
反対があろうが国民のためになるものであるからなのだろうか。
その答えはNOだ。なぜならこの法の「特定秘密」とは何を秘密にするかは私たち国民に知らされず決めるのは政府であるからだ。過去においても重要な問題ほど隠したがる政府をさらに守るだけの法律でしかない。
では具体的に私たちの生活にどのように影響するか。
例えてみるとしよう。
町工場で働くAが友人と久しぶりに居酒屋で飲んでいたとする。互いの仕事の話題になり、友人BがAに尋ねた。「確か、お前の所は特殊素材を作ってるよな」「原発に使う世界最高強度の素材だよ」「それって、どうやって作るの?」
Aは素材の情報が原発テロ防止に関わる特定秘密だと社長から聞いていたが、こんな専門的な話を友人が誰かに言うことはないと思い、製法の一端を話した。ところがここに警察官が居合わせたとしよう。Aは業務で知り得た特定秘密を漏らしたとしてその警察官によって逮捕される。さらにそれを聞いた友人Bも事情聴取されるであろう。
これはあくまでも一つのたとえに過ぎない。このように酒の席でも油断できない状況だ。家庭においても同じである。家族だからと漏らしたら処罰の対象になる。
主婦とし母親として、夫や子供が家族にも話せない秘密事項を持ち、思ったことも口にできない社会とは何か。
そもそもこの法は「知る権利」「言論の自由」「報道の自由」を奪うものでしかない。
国民にも大いに影響のある法を推し進め成立させた自民党は国民から選ばれたということを忘れている。まずは推し進める前に国民の声を問うべきであったはずだ。嵐ではない。国民の声だ。
自民党に1票を投じた私は後悔を覚えた。
(古城 智美)
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