笑いに笑い、涙、そして大笑い！

松元ヒロのソロライブがさいたま市民会館で開催。

メディアでは放送できないギリギリの「憲法くん」ネタで会場を引き付け、休むことなく時事ネタで盛り上がる。

ニュースに合わせて即興でパントマイムをする「今日のニュースと天気予報」は、しなやかに動く身体を使い、観客を釘付けにしてしまう。

笑いの合間には、社会への意識が芸に反映され、涙する場面もあった。

約2時間弱の舞台を一人でこなし、舞台の隅には楽屋に見立てたテーブルが置かれ、袖に引っ込むことなくやり遂げる。

計り知れないバイタリティに魅了され、そこには笑いの神が降りくる。

松元ヒロの笑いは一度聞いたら癖になるのだ。

学生時代は、強豪鹿児島実業高校陸上部に所属し、全国高校生駅伝で区間賞を獲り、法政大学に推薦入学。

大学時代にアフロヘアーで選手活動を続けたが先輩の反感をかい、退部。

この出来事が人生を大きく左右することとなった。

自由な表現活動をしたいとパントマイマーとなるが、しゃべったほうが早いことに気づき、コントの世界へ。

天才立川談志師匠のお別れ会には、弔事の石原元都知事と肩を並べ、芸を披露することを許された芸人である。

師匠を魅了し、もっとも愛された芸人のひとりであったといっても過言ではあるまい。

芸人で生きることは、自分にとって真剣に遊ぶことと同じ。

楽しくて楽しくて仕方がないから、もっともっとおもしろいことを探し続けるのだと少年のような笑顔で語る。

松元ヒロの創りだす独特の世界は誰も真似することはできない。

まさに鬼才なのであろう。

松元ヒロ「ひとり立つ」を平成26年3月22日（土）から3月25日（火）まで

紀伊國屋ホールにて開催。

チケット（チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス等）発売中。

（馬渕　凛子）