トップページ ≫ 社会 ≫ 大学新時代「大学の力と地域の力」(眠れる力を社会に生かす)城西大学副学長 白幡晶教授講演(国際ロータリー第2570地区第1グループIMで)
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
国際的な奉仕団体の一つ。国際ロータリー。近隣クラブが一堂に会し、情報交換と親睦を深めるIM(インターシテイミーテイング・都市連合会)が2月23日城西大学で開催された。
当日の基調講演は城西大学副学長 白幡晶教授(東京大学薬学部、東京大学大学院薬学系博士課程修了)。
白幡氏は、副学長であり、学生部長、城西大学男子駅伝部部長も兼任。
研究テーマは「低分子有機化合物ポリアミン」。このポリアミンは「抗がん剤」への研究も進み、その権威と知られる白幡氏の今後も注目だ。
当日は学生、大学の社会協力、参加への陣頭指導にあたった白坂氏の経験を織り交ぜて、地域と学生、大学との関わりあいについての講演が展開された。少子高齢化社会の到来で2018年には「大学」が淘汰されてしまう。その中で「生き残り」をかけたプロジェクト。地域側からみれば「大学のある街」というプラス因子をどのように引き出すか。双方向からの観点が語られた。
講演要旨
大学のカタチがかわりつつある。2012年からスタートしたMOSS。
WEB上で全世界450万人が無料で大学の講義をうけている。これは、優秀人材の発掘と世界企業の人材情報ビジネスに進化していきそうだ。大学のあり方の変化でもある。城西大学が地域とともに取り組んだ事例。「休耕地活用プロジェクト」当初は一つのゼミだけのものだったが、地域と大学のニーズが見事にマッチング。今では全学部、行政、JA、地元農家、地元企業、地元商店会などと連携が進んでいる。それから生まれたものが「ひまわりの種からサンフラワーオイルを」「ハーブからハーブオイルを:商品化が進む」「日本酒専用の酒武蔵という米を作り、毛呂山町の麻原酒造の力を借りて「滝不動」という酒を造った。二年目にして出来は上々」「野菜を収穫し、葉酸を混ぜて商品化」など。
地域独自の資源が、学生の教育にはきわめて有効。また、地域に関わることによって、学生も学び舎のあるその地域を意識していく。また、地域の力として「女子力」「シニア力」「障がい者力」があり、学生がそのことカラダで学ぶことにより、「学生のチカラ」との連携が生まれる。これからの時代は大学の再構築が課題。主体的にはグローバル化と人材育成が重要。さらには地域再生のための核となる大学づくりをすすめながら、研究力を強化していく。」と締めくくった。
埼玉県西部地区だけでも、埼玉医大、城西大学、明海大学、東京電機大学、大東大、女子栄養大、東洋大、駿河台大、早稲田大所沢キャンパス、日大芸術学部、尚美学園、東京国際大、東邦音大、防衛医大など多くの大学が点在している。埼玉県内を俯瞰すれば、その数は多数。大学が存在するということは、若い人口が流入し、文化の交流が生まれていく。さらに城西大学のように大学、学生が地域と関わりあうことで、その地域コミュニテイが盛り上がっていけば、新しい「まちづくり」の一つの顔になるかもしれない。
(伊勢谷 珠子)
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