社会
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渡辺喜美の代表辞任により「みんなの党」が存続の危機に瀕している。前回の衆院選挙の三ヶ月位前には多数のマスコミが橋下徹の「日本維新の会」と組めば間違いなく新しい政権が誕生するだろうと伝えていたのだが、うたかたの夢と消えてしまった。
渡辺喜美は「政界の一寸先は闇」である事を証明してしまったが、お気の毒と言うより何か喜劇的な要素が最後まで付きまとったと感じてしまった。
政治家が受け取った金を使わなくなったと言ってお返ししたケースは聞いたことがないのでビックリしてしまった。さらに、不要分の五億五千万円を妻の口座より振り込んだと聞いて二度ビックリ。渡辺商店と揶揄されていたのが本当だったのだ。栃木のイメルダと噂された喜美夫人だが、週刊誌はDHC会長から嘘をついて借りた五億円を渡辺代表はこの猛妻に献上したと報じたが携帯電話をぶっ壊すほどのパワフルなワイフに対し大きな弱みを握られているせいか日頃のワンマンぶりの割りには情けなかった。
二億五千万円の使途も、「政策協定や情報収集、いろいろな所へ出かける為の費用」とお茶を濁したが、実態は限りなく怪しいもので、熊手どころか、もっと可笑しな使い方だってあったのではと邪推したくもなってくるのだ。
当初は個人的な借り入れと説明したが、ここにきて軍資金として保持したとして五億五千万円を返却する事によって事実上政治資金であった事を認めた。一方のDHC会長側はハナから政治資金で貸したと明言しているので、これは紛れもなく政治資金規正法に触れる問題となった。今後、当局がどのように対処するかだが、いずれにせよ国民の納得するような処罰をせざるを得ないと思っている。
みんなの党は衆参両選挙で選挙区比例区共に大勢の候補者を立てたが立候補の供託金は全て本部で用意している。選挙資金が自前で準備できない頼りない候補者ばかりであったからである。比例区は本人の力量とは関係なしに届出の名簿順位で当落が決まる。みんなの党への期待感が図らずも大勢の経験不足の議員を誕生させたのが問題の始まりなのである。だから、経験不足の手合いが一朝事有ると慌てふためきバラバラになってしまうのである。各自が勝手に対応するので混乱して集団としての機能を失ってしまうのである。代表は即刻辞任すべきと偉そうにのたまっている議員がいるが、はたして、この内の何人が党立替の供託金を返済しているのだろうか。議員歳費は月額約130万円と盆暮れのボーナスが約500万円もあり、さらに調査研修費等で同額位を受け取っている筈だが何人が選挙時の供託金を本部に返済しているのだろうか。政治活動には金が掛かるとは常識である筈なのだが、はたして何人の議員が政党活動の身銭を切っているのだろうか。熱心に「みんなの党」の今後を弁ずる前に今一度自らの政治姿勢を見直して欲しいと思うわけである。
橋下徹からもカリスマ性は消え日本維新の会も風前の灯である。チャレンジャー達が一人消え二人消え、安倍政権の前に立ちはだかる人が誰もいなくなってしまった。橋下徹、渡辺喜美ともに明日の日本を担う人物として期待を背負っていたのだが、人気と評価の間には甚だ距離があったのではと言わざるを得ない。この二人は、はたして、真に国の支柱たる自覚があったのかを問いたいと思う。人材と言う言葉は昔から使われているが、これは木材が長年の風雪に耐える中で手間暇をかけて正直に年輪を刻む事によって良質な材木になる事に由来しているので、植林が木材として使えるようになるには下草刈、間伐、枝打ち等の長い間のたゆまぬ作業によって仕上げられるのであって、等間隔に目の詰まった年輪を刻んだ良質な材になるには相応の時間と手間暇が懸かると言う例えなのである。人間も同様にキチンとした手順の下で真摯な努力を重ね自己研鑽に励んだ末に初めて正しい年輪を刻む事となるのではないだろうか。与野党を含め最近の若い政治家たちには、どこかで、この国の材となるべき努力を欠いているように思えてならないのだが。
( 仁 清 )
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