トップページ ≫ 社会 ≫ さいたまクリテリウム、新体制に期待すること
社会
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5月26日、本年10月実施予定のさいたまクリテリウムの名称が「さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランス2014」から「2014ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」に変更されることが決まった。冠スポンサー名などをつけやすいようにする狙いのようだ。またそれに先立つ22日には本年度の運営体制が明らかになった。大きな変更点は2つで、1つは県が共催としてPRの支援を行う。実行委員会副委員長に塩川修埼玉県副知事が就任することが決まり、県と市の強い連携が期待できそうだ。もう1つは、主にPRやスポンサー獲得の業務を中心とした事務局運営について、新たに博報堂DYメディアパートナーズと契約したことだ。昨年はJTBコーポレートセールスがスポンサー獲得や事務局を担当したが、事務局のずさんな運営体制が指摘されたことや、1億5000万円の協賛金の予算に対して2000万円も集められなかったため代理店の交代は致し方ないことであろう。
地上波デジタルに加えて、BS(衛星放送)、CATV(ケーブルテレビ)など多チャンネル化が進むことにより、放送コンテンツとしてのスポーツがより求められている。2001年からテレビ朝日が放送を開始した「世界水泳」や2005年よりテレビ東京が開始した「世界卓球」などは、近年スポーツが優良な放送コンテンツになった例である。スポーツの中で世界的に1、2位を争うイベントは、ご存じのとおりオリンピックとサッカーのW杯(ワールドカップ)だ。これら2大イベントにおおきくかかわっているのは広告代理店の電通である。さいたま市においても浦和レッズと大宮アルディージャが海外招聘のクラブサッカーチームと戦う「さいたまシティカップ」も電通が関わっていた。
電通を追いかける国内2位の博報堂グループとしても、自社が取り扱うスポーツイベントが欲しかったのではないか。その意味でツール・ド・フランスさいたまクリテリウムを国内有数のスポーツイベントにするという目的においてさいたま市、博報堂DYメディアパートナーズの両者は利害が一致するはずなので、連携して大きく育ててもらいたい。昨年の大きな課題の一つにPR面があった。マスメディアを使った展開においては特に民放キー局との連携と、それによる事前の盛り上げは必須だ。
マスメディアにおけるPRとともに欠かせないのは市民参加による盛り上げである。ツールドフランスの権利をもつASO(アモリ・スポル・オルガリザシオン)との調整が欠かせないものの、「2014ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」のロゴや意匠を市内の企業や商店にどんどん使ってもらって、地域の誇りになっていくことが理想だ。昨年事務局を担当したさいたま観光国際協会が、地元企業のニーズに応えきれたとは言えない面があったようなので、こちらの改善も望みたい。
(林 智守)
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