トップページ ≫ 社会 ≫ 今年は「原発ゼロの夏」、電力危機を乗り越えよう
社会
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今日7月1日はちょうど一年の折り返しをすぎたところでもある。夏到来ということもあり、本日から9月末まで夏の節電要請がいよいよ始まった。
昨年まで稼働していた関西電力の大飯原発が再稼働差し止め訴訟の結果停止し、東日本大震災による東京電力福島第一原発事故後初めて原発稼働ゼロで節電を迎える。昨夏も大飯原発が稼働しなかったら九州電力管内では一部停電を計画していたということだから、西日本特に関電と九電の管内は綱渡りの夏になりそうだ。電力の予備率も東電からの融通分を含めて3%しかなくギリギリの水準。老朽化した火力発電所もフル稼働させているため、なにかトラブルが起きれば停電によるさまざまな悪影響が懸念される。電力危機に近い状態だ。
電力対策を需要と供給の面で考える。電力需要を抑えるため空調の設定温度を高める、不要なときは電源を切るということを政府もかなり啓蒙している。家計の負担を抑えるために電気代を節約している家庭は調査によると8割に達しているようで、節電意識は浸透されていると言っていい。これをさらにインセンティブ(動機づけ)を与えてプラスの心理的に節電に巻き込んではどうか。たとえば、節電の頑張り度合いによってエコポイント等のボーナスが入るような仕組みを導入してもよいのではないか。
また供給面では、原発ゼロ稼働に伴い化石燃料の輸入が増加し、貿易赤字や電気料金の高止まりなど経済面に加え、排出ガスによる環境面で悪影響が起こっている。これ以上化石燃料による電力供給増加は難しいだろう。再生可能エネルギーによる電力供給に引き続き取り組むものの、当面の電力供給対策として冷静に原発再稼働を考える必要があるのではないだろうか。
計画停電はじめ大規模停電が、景気にとどまらず私たちの生活全般に与える打撃を4年前に経験したばかりだ。この「原発ゼロの夏」はその時以来の電力危機である。まずは一人一人の節電の努力で乗り越えようではないか。
(林 智守)
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