トップページ ≫ 社会 ≫ 総選挙特集(1)劇場型選挙 民主党バージョン
社会
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都議選惨敗の翌々日、麻生総理は「来週解散の予定」を発表し、8月30日投開票が決定となった。解散の日時を発表することも、40日間の限界ぎりぎりの日程にしたことも、8月総選挙になったことも異例尽くめであった。既にマスコミで明らかなように、麻生総理が地位にとどまるためには、すぐに解散を公表する他なかったが、公明党の1ヶ月以上都議選から離さなければ駄目だという、いまいち訳の分からない主張に乗らざるを得なかったため、今回の日程になったという。麻生降ろしの声は一時的にマスコミをにぎわしたが、公明党が麻生降ろしを回避させるために、総選挙での支援拒否までちらつかせたおかげで、一斉に静かになり、竜頭蛇尾に終わってしまった。自民党はもはや公明党創価学会の言うがままにならざるを得ず、情けない限りであるが、公明党の主催する国政報告会に参加すると支持者の中から「この次は民主党と手をつながなければ」と公然と話し合っている姿が見受けられる。壇上では「小選挙区は自民党のだれそれ、比例区は公明党」と自民党の候補予定者までもが、声を大きくしてはいるが、比例区復活当選を含めても全国で2桁しか見込みがないと言う極めて悲観的な予想がある中で自民党自体は、果たしてそれでよいのか。今となっては自民党の最大支持団体である学会に既に見放されているといっても過言ではない。
さて、昨日は民主党のマニフェストが公表され、金曜日には自民党も発表する段階に入ってきた。いよいよ本格的な論戦が始まるが、投票まで1ヶ月以上もある中で、無責任な選挙予想は厳に慎むべきである。週刊誌や夕刊紙では「自民14県で絶滅」などの過激な記事が見受けられる。長丁場の選挙戦の過程で、何が起こるか予想することは難しい。過去の総選挙、参議院選挙において、投票日3・4日前のテレビ討論会がきっかけとなって、大きく情勢が変化したことも無いわけではない。しかしながら各党内の調査結果も似たようなものらしく、埼玉県においては、今のところ15全小選挙区で民主党の勝利が予想され、自民党の比例区復活当選の予想も数名という惨憺たるものだ。
4年前の総選挙は郵政改革の是非を問う小泉劇場といわれた。今回、民主党は、政権交代を起こせばなんでも良くなるかのごとき、劇場型選挙民主党バージョンを目論んでいる。マスコミも衆議院3分の2以上を占める自公の横暴や、首相の不適切な発言、みっともない交代劇を目の当たりにして、自民党のほころびがあらわになるとともに、政権交代のムード造りに一役買っているとしか言いようがない。
一昨年の統一地方選挙、参議院選挙以来、今年に入ってからは特に政令市の市長選挙、知事選挙、都議会選挙等は民主党有利に動いているが、特に地方議会選挙に民主党の公認であれば誰でも当選するかのごとき風潮は空恐ろしくなるものがある。基礎的な政治家としてのトレーニングを積んでいるかどうか疑問を持たざるを得ない新人が、ベテラン議員を圧して当選していることを見ると、果たして本当に役に立つのか不安を感じるのは、決して私ばかりではあるまい。政治家たるものは国政であろうと、地方選挙であろうとキャッチフレーズで政治が改革できると思ったら大間違いであることを肝に命ずべきだ。まず自らのビジョンを示し、不断のライフワークとして、その実行のために勉強と弛まぬ努力を惜しまずに過ごして来た者こそが、はじめてバッチを胸にする資格があると思うのだが………。
次回「一度、民主党にやらせてみれば、駄目だったら元に戻せばいい」について考える。
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