トップページ ≫ 社会 ≫ 県南と県北・県西で人口格差拡大中 国勢調査速報集計
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
2010年10月1日を期して実施された国勢調査の速報集計が、2月17日、公表された。埼玉県の人口は前回調査と比べて約14万人(2.0%)増え、719万4,957人となった。
人口増加したのは33市町。人口増加ベスト5は、さいたま市46,696人増(1,222,910人)、川口市20,232人増(500,311人)、越谷市10,631人増(326,423人)、川越市8,919人増(342,714人)、草加市7,746人増(244,062人)。
増加率では伊奈町16.2%(36,535人→42,463人)、滑川町12.3%(15,434人→17,325人)、八潮市9.9%(75,507人→82,971人)などが目立った。2012年10月の市制施行を目指す白岡町は、50,271人と市の要件の一つ5万人を突破している。
一方、減少は31市町村。秩父市3,624人減(66,939人)、行田市3,014人減(85,801人)、小川町2,501人減(32,900人)、狭山市2,336人減(155,738人)、深谷市1,906人減(144,555人)、熊谷市1,483人減(203,192人)などとなっている。
減少率では東秩父村11.8%減(3,795人→3,346人)、小鹿野町7.2%減(14,479人→13,432人)、横瀬町6.7%(9,684人→9,037人)、ときがわ町6.4%減(13,271人→12,421人)はじめ県西部が目立つ。
県南=人口増、県北・県西=人口減少と、人口格差が改めて浮き彫りとなった。首都圏に集中し地方が少しずつ空洞化していく傾向が続いている。
とりわけ、県北の3市は行田市の3,014人はじめ熊谷市、深谷市など軒並み減少している。県北以上に交通の便が悪い利根川北岸の群馬県太田市・伊勢崎市などは人口が増加しているから、利便性以外にも何らかの理由があるのだろう。
忍城を舞台にした映画「のぼうの城」の公開で注目を集める行田市は、埼玉を代表する観光都市。忍城に加え、世界遺産登録運動のさきたま古墳群や古代蓮、足袋蔵など豊富な観光資源が魅力的なまち。城下町のみを主要観光テーマとする川越市に勝るとも劣らないほどの潜在能力を持つと言っても過言ではないだろう。ところが、川越市が人口増加数4位であるのに対し、行田市は人口減少数2位と対照的な結果となった。政治・行政には潜在能力を生かし人口減少に歯止めをかける政策展開が緊急に求められるだろう。
“平成22年国勢調査速報(要計表による人口)”
http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/430435.pdf
バックナンバー
新着ニュース
特別企画PR