トップページ ≫ 社会 ≫ 小中学生の英語学力を、より向上させるために~ふじみ野市の現状と今後
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近年、中学校と高等学校の英語教育が変わってきている。今から30年以上前の英語教育は、「受験のための英語教育」であって、会話などコミュニケーションに重きを置く教育ではなかった。そのため、実践的な「コミュニケーション能力」を身に付けることができず、多くの人は社会に出てから英会話スクールなどに通い、独自にコミュニケーション能力を身に付けるしかなかった。1994年度より、高等学校で「オーラルコミュニケーション」が始まり、ようやく「実践的な英語」が学べる環境となったが、過渡期故「実践的」と言うには程遠い状況だった。2011年度から小学校5年生6年生でも英語が必修化したことによって、早い段階から英語に慣れ親しむことができるようになった。そして高等学校で必修科目になった「コミュニケーション英語」で高度なコミュニケーション能力を身に付けることができるような環境に進化した。しかし、まだまだ課題は多く、教える側、つまり英語教師のレベルアップも急がれる。さらに、国や県だけではなく、各市町村の教育委員会を中心に学校教育に関わる人すべてが、英語の学力向上に対し、意識を高めることが重要なのである。
9月11日金曜日、ふじみ野市議会で、渡辺大市議会議員が、小中学校における英語教育の現状と今後の目標や展望について質問を行った。渡辺議員の質問に対し、教育部長は「グローバル化を迎えた現代において、英語は社会に出て大変役立つコミュニケーションツールであり、子どもたちに確実に身につけさせたい能力である。ふじみ野市の英語教育の取り組みは、ALT(Assistant Language Teacher=外国語指導助手)をすべての学校に配置し、授業だけではなく休み時間や清掃時間等、学校生活の多くの場面で児童生徒とともに過ごすことによって、生きた英語に触れ、英語を使う楽しさを体験させている。また、教師の資質向上と併せて、デジタル教科書などICT機器を活用して分かりやすく興味を惹きつける授業を推進し、英語を学ぶことが好きな児童生徒を育成している。ふじみ野市における英語教育の現状は、小学校では外国語活動の授業として位置づけ、教師とALTのチーム・ティーチングにより、外国語の基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養っている。また、中学校では教師を中心に英文を学ぶ授業をすすめるとともに、ALTが生徒と直接会話する場面を設定するなど、正確な発音や会話パターンを学ぶ機会を多く設け、英語力の育成を図っている。ふじみ野市における今後の英語教育については、中学校の英語はコミュニケーション能力の基礎を養うというツールとしての活用も目標としていることから、その目標を教師が十分意識し、授業を展開できるように研修会を活用しながら指導する。また、小学校の外国語活動は、英語をコミュニケーションツールとして楽しく活用・学習し、興味関心を高めていることから、小学校の外国語活動の良さを小中学校合同の授業研修会を通して、中学校の授業に取り入れ、英語を学ぶ意欲を一層向上させる。教育委員会としても、児童生徒が中学校卒業後も興味・関心を持ちながら英語を学び、身につけていくことで、自らの将来に役立てることができるよう、英語教育の充実に努める」と答弁した。
県内各市町村も、英語教育の充実に力を入れているが、ふじみ野市の取組みは具体性があり、有効的な手段を用いて学力アップに向け努力していることが分かる。ふじみ野市に限らず、埼玉県の小中学校全体で、より一層英語教育に力を入れ、1人でも多く国際的に活躍できる人材を輩出させることが重要である。
直木 龍介
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