社会
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鳩山首相が参議院選挙前に退陣する可能性は乏しくなった。もし普天間問題で辞任したのでは祖父一郎がGHQによって追放されたのと同様アメリカによって解任されたことになる。そうではなく民主党が参議院選挙で議席を減らすのは確実だから鳩山さんはその責任を取って辞任しそれを機に連立の枠組みをゼロクリアして社民党と国民新党を政権から放逐したほうがいい。災を転じて福となす。特に亀井さんは菅財務大臣の国債抑制論と消費税増税論に冷水を浴びせて政策の整合性を著しく損ねている。
衆参同時選挙論があるが、参議院選挙で勝つためにせっかく昨年得た衆議院の議席を減らすに決まっている総選挙をやるのは抱き合い心中に等しい愚挙だ。
鳩山さんや小沢さんに関して「秘書が逮捕されたから議員を辞職せよ」という意見がある。
だがそれでは国民に選ばれた議員の解任権を検察に与えることになる。有力議員ともなれば秘書の数は十人を下らない。中には一人くらい素行不良なのがいるかもしれない。検察は駐車違反、麻雀(賭博罪)のような微罪で逮捕することだってできる。逮捕するかどうかは検察の恣意に委ねられていることを想起してほしい。
鳩山さんは沖縄海兵隊の抑止力に遅蒔きながら気づかれたとのことだが、彼らは朝鮮半島と台湾有事の際アメリカ市民を救出するために存在するのであって、軽装備の海兵隊に日本攻撃への抑止力などあるはずがない。もっともその中台湾に関しては中国軍による武力「解放」などあり得ず、アメリカの合意を取り付けた上で中国軍が平和的に進駐する統一方式を取ることになるだろう。「台湾政府の要請に基づく」等口実はどうにでもなる。
アメリカは「沖縄から米軍がいなくなれば尖閣諸島は中国領になってしまうぞ」と日本政府を恫喝しているが、そもそも台湾同様アメリカは中国との武力衝突覚悟で守る気はないのだから米軍がいてもいなくても同じことだ。そしてわが自衛隊は有事の際日本政府ではなく米軍の指示に従うであろう。
参議院選挙
「谷亮子民主党から参院選立候補」のニュースを聞いて読売の総帥渡邉恒雄が怒っている。なにせ渡邊が民主党を批判している最中自社グループの巨人軍選手の夫人が民主党と選挙出馬の下話をしていたわけだからメンツまるつぶれだ。
「たそがれ日本」じゃなかった「たちあがれ日本」から出る中畑清も自民党から出る堀内恒夫も事前に渡邊に仁義を切っている。堀内の場合仁義を切るどころか渡邊に背中を押された節がある。
巨人の谷選手も夫人もたぶん渡邊の政界における立場、影響力など知らないのだろう。政治には人間関係が非常に重要だ。それがすべてと言ってもいいくらい。こんな世間知らずが政界に入って何ができる?
桂きん枝に至っては、小沢幹事長が「桂さん枝」と間違えて依頼したというまことしやかな説が流布している。
いわゆるタレント候補に試験をしてみたい。難しい法律論や政策論ではない。自分が立候補する政党名と党首の名前を正しく書けるかどうかの簡単な試験だ。民主党候補者のかなりは党首小沢一郎と書くのではないか。自らの所属政党を間違える候補者もありそうだ。
乱立するタレントが限られたミーハー票を食い合うことになるので相当数は落選するのではないか。
以下10年前に書いた拙文「日本国憲法論」から参議院に関する部分を引用する。
第七条国事行為の中の、「国会議員の総選挙」とあるのは「衆議院議員の総選挙」の誤りであることは公知の事実。参議院に総選挙はない。現憲法の最初のマッカーサー草案では一院制であったので国会議員=衆議院議員であった。このことは現憲法の起草者がGHQであったことの確かな証拠の一つである。「頭隠して、尻隠さず」。
国会の憲法審議の過程でこの誤りに誰も気づかなかったとは。この明らかな誤りすら、過去半世紀以上改正されることはなかった。
参議院は解散がなく、しかも三年毎に半数だけ改選するため、その構成を一度の選挙で劇的に変えることはむずかしい。これでは衆議院選挙で示された国民の意思と参議院の構成が齟齬をきたすことがあり得る。せっかく衆議院選挙で、国民多数の支持を得た首相も参議院がネックとなり大胆な政策を実行できなくなるため、心ならずも連立政権を組むという事態が予想される。衆参いずれも自民党が過半数を占めていた時代にはこの問題は生じなかった。
「参議院が衆議院と同じ意見であれば不要であり、異なるのであれば有害である」というシニシズムが妥当性をもつ時代になったように見える。 以上引用
私は一院制がいいと思うがそれには憲法改正が必要となる。そして憲法改正に衆議院の優越はなく参議院の廃止は同議員が絶対同意しないので、参議院の廃止による一院制の実現可能性はない。多少可能性があるのは衆参両院を併合する形で一院制を実現することだ。
(ジャーナリスト 青木 亮)
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